えりかの猫本レビュー

第52回 教わりましょう「大事なことはみーんな猫に教わった」


さーて、2月です。寒いですよー。
風邪などひかぬ様にご自愛下さいね。
今回のえりかのコラムは
「大事なことはみーんな猫に教わった」の
ご紹介です。ごゆっくりどうぞ。

















て良い題名なんでしょうねぇ。

「大事なことはみーんな猫に教わった」
素晴らしい。

そして、何てそのまんまなタイトルなんでしょう。
「大事なことはみーんな猫に教わった」
ほんとに素晴らしい。










ねえ。
大事なことはみんな猫に教わってますよねぇ。

猫がにゃーんとあなたの側にやってきてから、
猫には教えてもらうことばかり。

だって、よく考えてみて下さいよ。
あなたの側にいるその猫がいなかったら、
あなたは今のあなたじゃなかったんです。









ね。
猫って、今のあなたを構成するひとつの要因。
猫がいなかったら、猫の教えが無かったら
今のあなたはないのです。

なーんてねー。
「猫の教え」とかいう抽象的なことを、
「あなたを構成するひとつの要員」とか真面目っぽく
書いても、何がなんだか分かんなかったでしょ。










そりゃ確かに、猫に教えられることは
いっぱいあるけれど、それが何かの役に
立ってるかというと、猫を飼うことにしか
役にたってないような気もしますよね。

けど、この本の題名。
「大事なことはみーんな猫に教わった」

だてに良い題名なわけじゃありません。
私達は、きちんと彼らからとっても大事な、
猫の飼育以外にも使えることを学べるのです。









猫の生き方、ってありますね。
気まぐれで自分勝手で何を考えてるのか
さっぱり分からなくて傍若無人で、
でも人に嫌われるどころか好かれまくって、
3食昼寝付き、なーんにもしなくてもいい、
生きてるだけでいい、なんて言われる動物なんて
猫ぐらいしかないですよねぇ。










人に飼われている動物のもう一方の雄、
犬なんかは、まるで正反対。
前提からして「仕事が出来る生き物」として扱われ、
飼い主には忠誠を誓わなきゃいけないし
頼んでもいない役目を勝手に与えられ、
それがうまくできないと怒られちゃう始末。
でも、それでも喜ぶのが犬の犬たる所以。











で、どっちかの人生を選ばなきゃならないとしたら、
まあ、大多数の方は猫を選ぶと思いますね。

けれど、魔法でも使わなければ
猫になんてなれるはずもなく。

気まぐれで自分勝手で何を考えているのか
分からなくて傍若無人で、でもみんなに
好かれまくって三食昼寝付き、という
猫的生活は、どうすればできるのか。

そこでこの題名ですよ。
「大事なことはみーんな猫に教わった」










スージー・ベッカーさんが書いた文章を
翻訳しているのは、谷川俊太郎さん。

詩人の谷川俊太郎さんです。
谷川さんは、後書きならぬ前書きに
こう文章を寄せています。





私たちが猫から学ぶのは自分勝手に生きる方法です。
自分勝手に生きて許されるにはどうすればいいのか、
猫はそれを教えてくれます。







がんがん教えてもらおうじゃないですか。
目の前の猫を師と仰ぎ、その行動の全てから
学ぼうじゃないですか。

その教科書的なこの本。
でも、読んでる方も想像力を働かせなければ
「教科書」にはなりえません。









だ、猫の行動を書き表している本とするか、

猫を師と仰いだ本とするかは読み手次第。

物理的には薄い本ですが、
中身はぎっちり厚くて深い良本です。










大事なことはみーんな猫に教わった

ソフトに、クールに、神秘的に。そこにいるだけで誰かをいい気持ちにできるようになるべし」猫のビンキーが、自分勝手に生きて許されるにはどうすればいいのかを、毎日のビンキーの暮らしのなかから教えてくれます。ありままの猫とうまくやっていけるなら、あなたはどんなわがままな恋人とも、自分勝手な夫とも、幸福に暮らしていけるにちがいありません。見ているだけで自分も猫になったような気になるキュートなイラストと、谷川俊太郎が惚れ込んで訳した猫の言葉で綴るイラストブック。





次回は2月17日更新予定!次回も是非見てくださいね!

Auther:

★えりか


ご覧の通り、絵も文もゆる〜い感じで進むこのコラムですが、皆様のお目汚しにならないよう、しこしこと精進しながらがんばっていきますので、どうかよろしくお願いいたします。

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