えりかの猫本レビュー

第21回 猫と話せる女子高生登場!「けものとチャット」


11月に入りましたね。
11月は霜月と言って、霜が降りる月でもありますので
みなさん寒さにやられないようにご自愛下さいね。
霜月第一回目、通算21回目のえりかのコラム、
今回ご紹介するのはみずしな孝之さん著「けものとチャット」の
ご紹介です。4コマですよー。面白いですよー。
どうぞごゆっくりご覧下さい。








と会話ができたらいいなーなんて、

みなさん思ったことはありますか。

無いはずないですね。だってネコジルシ住人なんですもの。
猫と会話ができるということは、2種類に分けられますね。
猫が人間語を理解するか、人間が猫語を理解するか、どっちかです。
このコラムでも以前ご紹介した「みかん絵日記」は、
猫が人間語を理解し話す物語でしたが、「けものとチャット」は、
猫語を理解する女子高生が主人公なんです。





その名も「毛野本 茶々」
ショートカットがまぶしい女子高生です。
なんだか分かんないけど、物心ついたときから猫語が
分かっちゃう超クールな女子高生。






猫達にすれば、自分たちの言葉を解してくれる
ただ一人の人間なわけですから、当然慕っていきますね。
そうなったらウハウハだと思うでしょ。
猫の言葉が分かってしかも猫が寄ってくるなんて
天は二物を与えたと思うでしょ。






けれども茶々の、猫への態度も超クール。
別にいじめてるってわけじゃありませんが、
溢れんばかりの愛情を持って接してるとは
言い難い態度なわけです。





普段、猫が私達に向かってにゃあと鳴くとき。
猫は何を語りかけてるんでしょうね。
猫を自分の子供だと思ってる人であれば
ママパパと、最近遊んでやってないなーと
感じている人であれば「遊んでー」と、
あ、エサやってねぇやと思ってる人であれば
「えさよこせ」とか、要はアレです。
「うちの猫の言ってることが分かる」とか
言ってる人は、結局は自己満足ってことなんです。







自分の中の感情を、猫の表情に当てはめての自己満足。
猫の「要求」はなんとなく解っても、「言葉」を理解するってのは
普通はできないはずです。だから自分の感情を当てはめる。
悪いことじゃないんです。むしろ猫を飼っててこれをしない方が
珍しいくらいのものなんですが、それは必ずしも正しい理解ではないわけです。





猫が飼い主の顔をじっと見て、にゃーんと鳴きました。
それを見た飼い主さんは「ママ、遊んで遊んでー!」と理解し
早速遊んであげようとします。ですが当の猫本人は「鼻毛出てるよ」と
言ったのかもしれませんし、「寝ぐせついてんじゃん」と言ったのかもしれません。







そういうとこなんですね。
茶々が猫達に対して超クールな訳は。
そら毎日毎日猫の視線で見られて、髪がハネてるだとか
パンツが後ろ前だとか言われたら、超クールになるのも
わからないではないですよ。

そしてこの漫画の面白さは、そういうとこにあるんです。
猫の可愛さはもちろんですが、猫のおまぬけさや
愛すべきバカな部分を、絶妙な間と表現方法で
4コマに仕立てていて、読めば読むほどみずしなさんの提供する
ゆるい笑いが、心のツボを刺激してくれます。












達がボケで、茶々が突っ込みの漫才でも見てるみたいですよ。

茶々の他にも、猫好きなのに猫に好かれない委員長とか、
ただ一人、茶々が猫と話せることを知っている
猫好きな友人ミトちゃんとか、個性豊かな面々が
揃っていますので、是非読んでみてくださいな。
なんだか何回も読み返してしまう、ゆるーい面白さですから。

けものとチャットをしたい方、おすすめの一冊です!







けものとチャット

ネコの言葉がわかる女の子のお話"超話題!リアル系ネコ4コマ、ついにコミックス化!!!





次回は11月26日更新予定!次回も是非見てくださいね!

Auther:

★えりか


ご覧の通り、絵も文もゆる〜い感じで進むこのコラムですが、皆様のお目汚しにならないよう、しこしこと精進しながらがんばっていきますので、どうかよろしくお願いいたします。

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