「多頭飼育崩壊」NHK クローズアップ現代（2016年11月15日放送）

2016年11月16日(水) 2016-11-16T10:34:53+09:00

• 多頭飼育崩壊

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※　こちらの番組を見逃したけど、見たいという方へ
11/29まで、NHKオンデマンドで配信しています。有料、108円（税込）かかります。
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gattinaさんの日記で放映を知り、視聴しました。
とても意義のある、よい番組でした。
gattinaさん、教えてくださり、ありがとうございます。

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放送で主に取り上げられた、80匹の猫と暮らす、首都圏のある4人家族の例について。

中村さん（仮名、40代女性）は、夫、10代の男女2人の子どもと戸建て暮らし。
家にカメラが入ると、黒、白黒、グレーの沢山の猫たちがニャーニャー鳴いてお出迎え。
大袋のフードを抱えた中村さんが、床にカリカリをバラ～ッと直まきし、それに群れる猫たち。

元子ども部屋だったという部屋の映像。
床には、3つほどのプラスティックの収納ケースのふた（猫トイレ代わり？）、ぬいぐるみ、猫の糞尿まみれで腐敗したような紙類、よくわからないモノが散乱。
階段をのぼりながら言う中村さん・・・「ここ濡れてるから気をつけてくださいね。」

リビングが映し出される。数個の猫トイレやフードボウル。
一応片づけてはあるようなのだが、ここも廃墟化している様子。またまた沢山の猫たち。

ナレーション：家族は猫が入らない空間を作り、生活をなんとか維持しています。

夫と中村さん、長女は一部屋づつ個室を持ち、長男は猫のいる部屋内で猫を避けて生活している様子。

中村さん：「これだけ数が増えてしまうと、どうしていいかわからない。これは面倒見切れないよね。わたしが死んだらどうするの、とよく言われます。」

ナ：何故多頭飼育崩壊が起きたのか。
きっかけは6年前、長女がもらってきたオスとメスの2匹の猫でした。

猫に不妊手術をするのはかわいそうと思い、手術をしなかった中村さん。
「自分の家族だと思っていたので、その家族を切り離すのがいやだったんですね。
何か嫌なことがあったときに寄ってきてもらえると、自分の存在価値がある、という言い方はへんですけど・・・」
24匹になった時点で、「さすがにヤバイと思ったんですけど・・・」
手術しようと思ったが、一匹3万円ほどの手術費も全部で80万円近くなるので、経済的な理由からできなかった。

ナ：フード代だけで、月に8万円。経済的にも大きな負担です。

いくら数が増えても、手放すことはできない。
「リクくんはこのデカさです・・・」猫をなでながら話す中村さん。

最近では、匂いに関する苦情が近隣から寄せられるようになっているが、誰にも相談できずにいた中村さん。
「たとえば10匹とかでも、すごいねと言われちゃうので、言えないですね。
やっぱり10匹でも飼ってると、何でそんなに飼ってるのって意見されるので、それがいやで人には言わなかった。」

結局、地域のボランティアが介入し、衛生状態を改善することになった。
3人のボランティアの女性が元子ども部屋を片付けるシーン。
汚いモノの山に手を入れるのを怖い～と言いながらも、懸命に片付けていく様子。

ナ：不衛生な状態でのペットの飼育は動物愛護法で虐待とみなされるケースもあります。
　　食器棚の下から、衰弱し、身動きが取れなくなった猫が見つかりました。

白黒の猫がボランティアの手で救出され、中村さんに手渡される。

公益財団法人どうぶつ基金が、80匹の猫たちを不妊手術するシーン。
本来200万円近くかかるところを獣医師たちはボランティアで行う。
新たに4匹の猫が妊娠していることがわかったが、堕胎をせざるを得なかった。

どうぶつ基金理事長の佐上邦久さんが、中村さん、ボランティアたちの前で話す。
「今日が出発点ということで、このようなことを二度と繰り返すことのないように、それがネコの幸せにもつながりますので、よろしくお願いします。」

猫たちが一匹づつ、一段ケージに入れられている映像。

ナ：これ以上増えることはなくなりましたが、80匹の面倒はこれからもみなければなりません。
　　地域のボランティアが今後も定期的に状況を確認していくことにしています。

中村さん「早く手術していればこんなことにはならなかったと思うんですけれども、もう増えるということもないですし、近所の方にも迷惑をかけているので、もっと環境をよくすることと、このこたちの体調にも気をつけていきたいと思っています。」

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多頭飼育崩壊の苦情件数は、全国で年間およそ1.800件。
どうぶつ基金には、一週間に一回のペースで相談が寄せられおり、この半年でも24件の相談がきているとのこと。

「猫を愛する気持ちから増やしてしまった。そして結局は、猫も自分も家族も不幸なことになってしまう。」
佐上さんの言葉。

猫に不妊手術をするのは可哀そう、と思われている方に、特に観てほしい番組でした。