モップがやってきた

2018年3月19日(月)

モップ　迷い猫

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最近の話ではないのですが、我が家の庭に見慣れない成猫がやってきました。
雨があたらない場所にその猫は座っていました。
私は猫がきても追うことはしないので、その猫はしばらく家にいました。
よく見ると、体は薄汚れていて長毛の猫でした。
すごく人馴れしているわけではありませんでしたが、逃げもしません。

私はお腹が空いているのかもと思い、シーバを出してみました。
少し離れたところから見ていたら、すぐにお皿にきて食べ始めました。
どこかへ行くかもしれないな〜〜と思い、あまり構わず猫のことは放っておきました。

しばらくしたら猫の姿はなく、縄張りか家に帰ったのだなと思っていました。

その猫は次の日もご飯を食べにきました。
甘えるわけではなく、ただ座ってご飯のアピールです。

何日も毎日ご飯を食べにきました。
私は少し距離感が近くなったので、体を紙シャンプーで拭いてやりました。
薄汚れていた体はどんどん白くなっていき、ある程度拭き終わると白い長毛猫になりました。
ペルシャのような感じでした。
私は名前を「モップ」とつけました。

モップは居座ることはなく、どこからかの通いでしたが、毎日きました。
触れるのでレボリューションもつけ、風邪をひいているようだったので、抗生剤も飲ませていました。

モップが来るようになって２〜３週間ぐらい経った頃、しらない５０代ぐらいの女性が家の前で急に大きい声で叫びました。

「タッキー！！！」

私は驚いて、女性を見ました。
女性は庭にいた私に気づくと、「この子、タッキーです。」と興奮しながら言いました。

話が飲み込めない私は女性が見ているほうを見ると、モップがちょうどご飯を食べにきていたところでした。

女性の話を聞くと、この猫は自分の友人の飼っているタッキーと言う猫で、一ヶ月ぐらい前に自宅の2階から木をつたい降りてしまい、それから友人は毎日探していたけどもう諦めかけていたとき、今自分が偶然タッキーを見つけたと言うのです。

私はとりあえず、その飼い主さんと連絡が取りたいし、会って話がしたいと言いました。
もし本当にそのタッキーならお返ししなくてはなりません。

女性から飼い主さんにその場で電話していただき、別の日にウチへ来てもらうことにしました。
モップはウチに居続けないので、日にちが決まってもし来たらキャリーにいれておくことになりました。

飼い主さんがウチへ来る日、モップはいつも通りやって来ました。
ご飯を食べ終えたところでキャリーに入れ、飼い主さんを待ちました。

しばらくして飼い主さんが仕事帰りにお見えになりました。
飼い主さんは５０代ぐらいの優しそうな女性で、先日の友人の方と一緒にでした。

私は「この子はタッキーちゃんですか？」とキャリーの中を見てもらいました。

見た瞬間、飼い主さんは号泣。
友人の方も泣いていました。

「タッキー！！もう会えないと思っていたよ！」

そう言うだけが精一杯でした。

私はモップが現れた時期や状態などを話しました。
どうやらモップは毎日の投薬が必要な猫だったようで、かかりつけの病院が我が家と同じでした。

住所なども伺い、その日にモップは飼い主さんと帰りました。
私は病院へも確認をとりましたが、きちんとした飼い主さんでやっぱりモップはタッキーだったようです。

数日後、飼い主さんがウチへ見えました。
何かあったのかな？と思いましたが、わざわざお礼の品を持って来てくださったのです。

「あれからすぐにタッキーを病院へ連れていき、診ていただきました。
こちらで治療をしてくださったお陰でタッキーの体調も酷くならずにすみました。
ありがとうございました。」と、深々と頭を下げて帰られました。

あとから聞いた話ですが、飼い主さんは引っ越しをする話がでていたそうで、見つからないタッキーが心配で探し回っていたそうです。
自宅から我が家は少し離れていましたが、モップは飼い主さんのところへ帰れてよかったと思いました。
私ももうそろそろモップを家の中に入れようと思っていたので、入れていたら帰れなかったと思います。

こういった猫との縁は大歓迎です。

迷子になっている子たちが、1日でも早く飼い主さんのお家に帰れますように。

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