サラビ

静岡県 30代 女性 ブロック ミュート

愛する息子が旅立ちました。 いい思い出を残すために過去のことを日記に書いています。

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お別れ
2022年1月2日(日) 775 / 2

12月26日、2階の自室にいた時に夫から息子が家を飛び出したと告げられました。ジュースを買いに行く際にリビングのドアを閉め忘れ、玄関の外を走る車に驚いてそのまま走り出したとのことでした。

夫を責めるよりも息子が心配で、頭が真っ白になって、急いで探しに行きました。

4時間程近所をぐるぐる回って名前を呼びながら探しても鳴き声ひとつ聞こえず、それ以降も1時間おきに外を見回ったのですが、見つけることが出来ませんでした。

外も暗くなってくると気温は1~0度と凍える寒さになって、余計に心配が募るばかりでした。

前日のクリスマスは我が家に来て4ヶ月を迎えた日で、脱走した当日はお昼まですやすや寝ていてそっとしておいてあげなきゃと、撫でることはおろか、抱っこすらできず私は酷くその日を後悔しました。

生後約1ヶ月で出会った日は半日以上鳴いて助けを求めていたのに、今は鳴いてもくれないことに不安を覚えました。

そんな不安の中でも、私の周りには心優しいお友達が沢山いて、年末の忙しい中チャットやDMで毎日アドバイスをくれたり、SNSで一緒に探してくれたり、通話で見回りに付き合ってくれたり、朝起こすから今日は休んでと、不甲斐ない私を励ましてくれる人もいました。

寂しがり屋で、在宅ワーク中に私が自室に篭っているとドアを開けてと鳴いたり、トイレやお風呂もついて回ったり、家事を邪魔してはお腹を触って!抱っこして!とおねだりしにきたり、そんな息子がひとりぼっちで迷子になっていると考えると胸が張り裂けそうで、毎日涙が止まりませんでした。一刻も早く見つけてあげたい気持ちでいっぱいでした。

掲示板への投稿、おうちの前にベッドやごはん、猫砂を置いたり、外から見える位置におもちゃを置いたり、聞き込みやチラシ配り、空いた時間にはなるべくお外を見回ったり、それでも息子は姿を見せることはありませんでした。

4日間こんな日が続いて、再会できたのはチラシを見た方からのお電話でした。

道路にうちの息子と似た猫が倒れていたと夫の携帯に連絡がありました。
でも知らされた場所には何も無かったそうで、色んなことが頭を飛び交いました。既に清掃業者に処理されてしまったのかもしれないし、それがうちの子かもしれない、もしかしたら別の子かもしれない。

迷子になった時既に市の方に特徴などは報告してあった為、万が一の際には連絡が来るようにはなっていたのですが、確かめずにはいられませんでした。
問い合せたところ、私達が知らされた事故が起きたのは住宅街で、詳細な住所がわからず清掃業者が回収作業を後回しにしたとのことでした。

改めて伺うことになっていると聞き、もしかしたらまだ寒い中道で横たわってるかもしれない、どうか我が子じゃありませんように、そんな思いでまた住宅街を歩き始めました。

夫が前を真っ直ぐ歩く中、ふと横を見て目に止まったのは作業着の方とご近所のご夫婦が囲む小さな段ボールでした。

前を歩く旦那を呼び止めようにも声が出なくて、いざ確かめるとなると足がすくんで、震えが止まらなくて、記憶すら曖昧ですが、私がそこにたどり着くまでには思ったより時間がかかった気がします。
段ボールを囲んでいた大人達は家の中に入っていきました。

段ボールの中を覗くと、車に轢かれ痛々しい姿の4日ぶりに見る息子が横たわっていました。
うちを出た時よりも少し痩せて、オレンジがかった毛に白の縞模様、首から下の白いふわふわな毛は少し汚れて灰色がかっていました。

そこからは記憶が混乱していて、覚えているのは、親切に道路から移動させてくれたご夫婦の顔と、泣き崩れた夫と、作業着の男性の「息をしてる!」という言葉と、必死に全身で呼吸をする息子の姿でした。

なんとか冷静になり、2人で車に乗りこみ、かかりつけの動物病院へ電話をかけて状況を報告し、急いで病院に連れていきました。病院へ着くと、診療時間外にも関わらず看護師さんが駐車場で到着を待っててくれていました。

お医者様に診てもらっている間も私はもちろん冷静ではいられず、年末の健康診断やフードの発注でご来院されてる他の御家族の迷惑にもなると考え、車の中で待機していました。

その間に、掲示板やSNSで協力してくれた方やお友達に見つかったとの報告とお礼の投稿をしました。その間も息子が心配で、不安で涙が止まりませんでした。

再度院内へ戻り治療室に通してもらうと、呼吸器に繋がれた息子の姿がありました。まだほっぺや足からも血も出ていて、ぷくぷくと愛らしかった肉球にもかさぶたが出来ていました。そんな小さな傷だらけの身体で必死で頑張ろうとしてる姿を見て、早く見つけてあげられなくてごめんなさい、もっと早く見つけてあげられればと、そんな思いが込み上げてきました。

痛々しい姿をしていたものの、私が会う頃には呼吸も安定し、骨折はなく、この4日間排便もちゃんと出来ていて、6時間以内に食事をしていたとの事でした。ただ、頭を強く打っていた為、意識を取り戻すのは本人の頑張り次第だと告げられました。ほんの少しの希望を信じて病院をあとにしました。

帰り道にその日の出来事を何度も思い出しました。発見の報告をした家族や友人からも連絡があり、励ましの言葉も沢山貰いました。我が子の姿を見るのが清掃業者の回収後の写真じゃなくて良かった、私の声が本人に届いているか分からないけどちゃんと会うことが出来て良かった、ひとりぼっちで誰にも知られず過ごすことがなくて良かった、そんなことを思おうとも試みましたが、まだ子猫なのに生死の境を彷徨っている息子を思うとどうしても後悔と悲しみに負けてしまいそうで何度も泣いてしまいました。

翌日は大晦日で、夕方に面会に行きました。
息子が眠るベッドへ通されるとチューブに繋がれた息子がいました。目を覚ましたものの、高熱と苦しさからか自分の爪に血が滲むぐらい壁やベッドを掻きむしったりした様で、鎮静剤を処方された後でした。虚ろな目でぐったりしていて、それが届いているのかも分かりませんが、顔を見せて、名前を何度も呼びました。

あとは回復だけ。頭を打って例え私たちのことを忘れてしまってもまた一から愛せばいい。事故の後遺症で介護が必要になったとしても、生きていてくれればまた一緒に過ごせる。お医者様はまだ油断はできないとの事でしたが、私にとっては前日よりぼんやりしていた希望がほんの少しだけくっきりと見えた瞬間でした。

ここ連日ただ処理をするように摂っていた食事も久しぶりに美味しく食べることが出来て、この先苦しい日がまだ続くだろうけど、本人の頑張りによって目を覚ましてくれた喜びを噛み締めていました。

翌日はお正月だったので診療時間の関係もあり、朝一で病院へ面会に行く予定でした。
愛しい我が子、頑張ってくれと願いながら、年を越し、朝の面会を楽しみに、この一週間でいちばん深く眠りにつきました。

元旦の朝、私を起こしたのは携帯のアラームでもなく、息子の甘噛みでもなく、夫のすすり泣く声でした。朝方にシンバが息を引き取ったと病院から連絡がありました。

シンバの命を繋げようと努力してくれたお医者様から色々な説明を受けたけれど、何も受け止めることが出来なくて、旅立つその時まで苦しかったのか、足の先をくの字に曲げて眠るシンバを見て、苦しかったね、ごめんね、と申し訳ない気持ちに襲われました。
明日の火葬までシンバは私の部屋で眠っていてもらうことにしました。

久しぶりにシンバが帰ってきた我が家はとても静かで、目の前でもう静かに眠ってしまっていて、それすら理解しているはずなのに、おかえりなさいの鳴き声や、カーテンの裏のかくれんぼや、階段を駆け上がる足音も、家の中に居るとどうしてもシンバの姿や面影を探してしまってまた寂しくて泣いてしまいました。

自室に着いて、私は1週間ぶりにシンバの身体を抱きしめることが出来ました。
冷たくなった我が子を抱いて、色々な思いが波のように押し寄せてきました。

8月24日、近所で半日以上助けを求めて鳴き続けていた子猫がいました。どうしても気になって日付が変わった頃に様子を見に行き、車の下からなんとかおびき寄せて外灯に照らされた姿を見ると、どこかの誰かの車の中にいたのか、エンジンオイルにまみれた真っ黒く光った体で必死に鳴く姿にはっと息を飲んだのを覚えています。それから夫が夜勤でまだ帰らないのをいい事に、威嚇して暴れて歯のない口で噛んでくる子猫を無理やり抱き上げうちに連れ帰り、自室で面倒を見た夜の事を思い出し、たった4ヶ月前の出来事なのにとても懐かしく思いました。
夫とも飼うか里親に出すかで言い争った日もあり、ご近所の病院に連れていった日はオイルも体内に入っているかもしれないからうちでは診れないと帰された日もありました。
私の膝の上でしか寝る事が出来ず、ひとりぼっちになると鳴き出し、本当のお母さんにも会えないのにそれでも元気に生きようとする姿を見て、この子の命を繋げなければならないという気持ちであの頃はいっぱいでした。
ライオンキングが好きな私の友人からの一言と、強くたくましく育って欲しいという私の願いからシンバと名付けられました。

シンバはみんなに可愛がられて、思われて、幸せだったと思います。
私自身も、イタズラされてしゅんてさせるくらいシンバを叱った日もあったけれど、それも全部含めて大好きでした。一緒に過ごした時間はたった4ヶ月かもしれないけれど、とても幸せなものでした。甘えん坊な所も、私の腕に顔を埋めてお注射を我慢する強いところも、何気ないイタズラも、常に日常の笑顔の中心で、かけがえのない存在で、言葉じゃ言い表せないくらい愛していました。

本日1月2日の午前中にシンバとは完全にお別れになります。
眠りにつこうにも、目を閉じてうとうとした頃に耳の奥からあの子の声が聞こえてくるようで、なかなか今も眠れずにいます。

シンバのことを写真でしか知らない方も、文字でしか知らない方も、ボイスチャットや通話で声を聞いた方も、私とシンバの出会いから今日まで支えてくれていた方も、私の可愛い息子を愛してくれてありがとう。
ここまで長く、ここまで乱雑な私のひとりごとを読んでくれてありがとう。

今すぐは無理だけど、少しずつ受け止めて、シンバとの思い出を抱いて、夫婦共に2022年を歩んでいきます。
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