後悔してること

2016年12月14日(水) 2016-12-14T21:50:46+09:00 293 / 0

1年近く前の2月の寒い日。
早朝の仕事の帰り 。

家の近くの公園の側溝の上に、猫がうずくまっていた。
電信柱の陰で動けない様子。
見ると長毛の綺麗な感じの猫。
毛も汚れておらず、野良猫ではなく捨てられた感じだった。

そのすぐ側には毎週来ている野菜売りのワゴン（怪しいから買ったことない）。
野菜売りのおじさんは見て見ぬ振り。
私は、家には高齢猫がいるからと自分に言い聞かせ、それでもせめて何か食べるものを家に帰り、
シーバを手にしてその猫にいる場所に。

猫は同じ場所にうずくまっていた。
フードを置くことは、近所から苦情が出るかもしれないと数粒猫の前に落とすが口にしない。
使い捨てカイロをそばに置き、ゴメンね…思いながら、家にもどった。

出かける用があったからまた外出すると、まだ猫はそこにいた。
午後、ちょうど小学生たちの帰宅時間。

猫は小学生の後を追っていた。
震える足だった。震える覚束ない足だった。
病気かもしれない。
だから捨てられたのだろうか？

外出の用が済んで、まだいたら保護しよう。
家では無理だけど、病気みたいであまり動けない猫だったら実家の高齢の両親が
なんとか世話してくれるかもしれない。
そう思い、用を済ませ帰ると、そこには猫の姿はない。

猫のいた場所には小さなハンドタオルが残っていた。
優しい小学生の女の子が猫にかけてくれたのかもしれない。

猫を探して付近をウロウロしたがやはり姿はない。
あまり動ける様子ではなかったから、誰かボランティアの人が保護してくれたのかも…と、
自分の都合のいいように考えた。
でも、心のどこかでそれを否定してもいた。

ずっとその事が気にかかっていた。

ある時 、ネコジルシの里親募集コーナーを見ているとその子が出ていた。
保健所にいるみたいだった。
神経症状で足に麻痺があったようだ。

その後、どうなったんだろう。

考えたくない。

寒かっただろう。辛かったろう。不安だったろう。
今でも涙が出てくる。行動出来なかった自分が情けない。

誰か手を差し伸べてくれただろうか。