ちょっと賑わいを見せていたQ&A、茨城県は殺処分ゼロを達成している、との書き込みを見ました。
“茨城の殺処分ゼロ”について取り上げた、昨年の私の日記
発表の仕方によるからくり、現実的にはかなりの数が殺処分されています。
↑日記では、地元で現場に詳しい方からのコメも有り、
これをきっかけに、他県も参考にする神奈川県、ついでに東京都の殺処分ゼロについて、調べました。
斜めから物事を見るおばさん、疑心暗鬼(ーー;)
以下、最新数値はなく、昨年調べたものになっています。
神奈川県
知事が、毎年誇らしげに報告する『殺処分ゼロ』
令和元年度も殺処分ゼロ!(犬7年、猫6年) 記者発表資料
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/v7d/prs/r0601827.html
連続達成です!
が、
『※県動物愛護センターでは、横浜市・川崎市・横須賀市を除く県内地域の犬や猫などの保護を行っています。』
↑HPにある記述、県発表の“ゼロ”には、人口の6割を占める3大都市のものは含まれない?!
横浜市
https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/sumai-kurashi/pet-dobutsu/aigo/kyodo/council.files/0078_20180725.pdf
↑を元に私が作ったグラフ、殺処分数と、気になる自然死を追加…91日未満の猫の数字が多いです
*返還及び譲渡を基本に進める中で、以下のような場合は安楽死処分を行う場合があります。
・重度のケガや感染性の高い病気に罹っている場合
・幼齢動物の発育不全や衰弱の場合
・突発的に咬み付いたり、激しい威嚇など攻撃的な行動があり人に馴れず、譲渡ができない場合 など
横須賀市でも殺処分はあり、神奈川県全体では、殺処分は行われています。
東京都
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2019/04/05/03.html
犬については平成28年度から3年連続、猫については平成30年度に初めて殺処分ゼロを達成しました。
ところが
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/smph/kankyo/aigo/toukei/tokyo-toukei.html
(現在削除されていますが、スクショは間違いなくこのページから)
グラフ化
?
※東京都では、動物福祉等の観点から行ったもの及び引取・収容後に死亡したものを【除く】致死処分を「殺処分」と表現しています。
発表されているのは、黄色部分のみ、実際は青も赤も致死処分
殺処分の分類
※令和元年度事務提要より犬及び猫の殺処分数を下記「動物愛護管理行政事務提要の殺処分数の分類」のとおり①~③に分けて集計した。
動物愛護管理行政事務提要の「殺処分数」の分類
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/statistics/files/bunrui.pdf
※殺処分数の分類は以下の通り。
分類①:譲渡することが適切ではない(治癒の見込みがない病気や攻撃性がある等)
分類②:①以外の殺処分(譲渡先の確保や適切な飼養管理が困難)
分類③:引取り後の死亡
注)
・引取り数の所有者不明の成熟個体には、狂犬病予防法に基づく抑留が含まれる。
・所有者不明の引取り数には、県・市条例に基づく収容を含む。
・処分数(返還・譲渡・殺処分)については下段が幼齢個体の内数となる。
・幼齢個体とは主に離乳していない個体を示す。
・成熟個体と幼齢個体の区分をしていない自治体にあっては、すべて成熟個体として計上している。
・殺処分数には、保管中の病気等による自然死も含まれる。
昨年の茨城県のゼロ発表はこれを受けてのもの、東京都は4年前からこの方法で発表しています。
続々と発表される『殺処分ゼロ』
現実には、飼い主が僅かな引取料を払い、殺処分承知で持ち込んだ子も含み
殺処分は存続しています
令和元年犬・猫の引取り及び処分の状況 (環境省)
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/statistics/files/r02/2_4_3a.pdf
3都県の猫殺処分数抜書
茨城県 358、326(91日未満)
東京都 66、61(同上)
神奈川県 22、18(同上)
確実に殺処分は減少しています。
勘違いなきように…殺処分減少は、愛護団体の尽力次第→団体の数の多い都会は、引き出し数も多い
しかしもうパンク状態です
犬猫収容数・殺処分実態反映しない神奈川県発表 ほど遠い「ゼロ」、誤解の恐れ
https://www.sankei.com/region/news/180622/rgn1806220055-n1.html「団体側が無理をしていそうな時は、引き渡しを断らせてもらっている」とした上で、「殺処分に行き着くまでに、収容される動物がいるということの方が問題。収容を減らすための努力に、世論が向くような取り組みが必要だ」
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