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猫・ネコの育て方講座

猫と食事1

猫は完全肉食動物

犬は雑食、猫は肉食

意外と知られていない話なのですが、現在最も人間の身近に暮らす動物、猫と犬には大きく異なる部分がたくさんあります。
もちろん、イヌ科、ネコ科というところで根本的に異なる訳ですが、同じ食肉目に属しているにも関わらず、犬は雑食寄りであるのに対し、猫は今でも完全な肉食動物です。

これによってどんな違いがあるのかというと、犬は穀物などの植物性の栄養を分解吸収できますが、猫はそういった植物性の栄養素をほとんど利用する事ができません。

さて、肉食動物という言葉を聞くと、よく勘違いされるのが、人間の感覚で胸肉やモモ肉などの人間が食用とする肉類を与えさえすれば良いと思われてしまう事です。
野生のライオンなどを思い浮かべてみて下さい。
彼らは獲物を捕らえた後、まず真っ先に腹部、内臓に口をつけます。
それは彼らが本能的に自分に必要な栄養素のありかを知っているからです。
野生の肉食獣は獲物の内臓、皮膚や被毛、骨、もちろん筋肉と、余すところ無く全てバランス良く食べます。
獲物は大抵において草食や穀物食の動物ですから、消化管内に残された、消化された植物性の栄養も摂取する事ができます。
猫にとっても同様に、獲物を丸ごと口にしなければ栄養素を充分に摂取する事ができません。

近頃では、市販のフードに頼らない、手作り食に挑戦する飼い主さんも増えています。
猫の食性を理解し、充分に勉強した上で、こういった食事に挑戦する事は、猫にとっても飼い主にとってもものすごく理想的な事であると言えます。
但し、これに挑戦する場合、飼い主さんの勉強と努力はとても多大な物になるという事をきちんと理解した上で挑戦するようにして下さい。
人間の主観で、穀物主体の食事や筋肉部分ばかりの食事にしてしまうと、きちんと食べているにも関わらず栄養失調になってしまうという事態も充分に起こりうる事です。

あくまでも猫は完全肉食動物である、という事を常に頭に置くようにしましょう。

ドッグフードとキャットフードがある訳

猫は完全肉食動物で、犬は雑食に近いという事を踏まえれば、どうしてドッグフードとキャットフードが別々に作られているのかという理由はおのずと見えてきます。
もしもこれを読まれている方で、猫にドッグフードを食べさせている方がいたら、直ちにやめるようにして下さい。

犬がキャットフードを食べる分には、吸収も良く、カロリーも高いため、量をセーブすれば問題はありません。(でも犬は物足りなさを感じる事でしょう)
また、ドッグフードに比べ、キャットフードは嗜好性が高いため(含まれる脂質量が多いため)、犬にとってキャットフードはとてもおいしそうなご馳走になります。
しかしお腹いっぱい食べる事は肥満の原因になります。

反対に、猫に主食としてドッグフードを食べさせた場合、犬は前述の通り雑食に近い動物なので、穀類など植物性の原材料が使われるドッグフードは、猫にとって必要な栄養素はお腹いっぱい食べても必要量まで満たされません。
また、猫にとって必須となるアミノ酸類(アルギニン、タウリン)が決定的に欠乏し、命に関わる事もあります。
時々何粒か食べてしまっている、という程度なら何も心配はありませんが、主食として犬と一緒に食事をするというような場合には充分に注意し、猫にはキャットフードを与えるようにして下さい。