3.11東日本大震災　〜　私が警戒区域へ向かった理由・終

2016年3月13日(日) 2016-03-13T21:02:29+09:00 305 / 2

＊今日の日記は写真無しです。

20キロ圏内へのレスキューを重ねるうち、私は二つの壁にぶつかりました。
ひとつは保護した犬や猫の受け入れ場所がなかったこと、そして活動資金です。

当時一緒に動いていたグループは、もともと個人で保護活動をしていたボランティアが集まって結成された有志の集まりでした。
FBで情報交換をしながら、シェルターを構えている愛護団体に保護猫を受け入れてもらったり、支援金や支援物資をお願いしていましたがそれにも限界を感じていました。
また、確実に通常よりは放射線をたくさん浴びているだろうという懸念もうっすらとありました。

そこで、私はレスキューではなく現地シェルターボランティアという形で活動を継続することにしたのです。
平日は仕事をして、週末、相乗りできる近隣のボランティアさんとメーリングリストでやりとりしながら一緒に福島まで通う日々が続きました。

しかし、シェルターもすぐに保護枠がいっぱいになり衰弱している猫や仔猫以外は受け入れることが難しい状況になってしまうのです。

（里子に）出せる仔は出さないと、シェルターが機能不全になってしまう！

そのとき、たまたまある施設の「譲渡責任者」として運営を任されることになり
現地シェルターから10数頭の被災猫を受け入れ、一頭一頭、確実にご縁結びを実現させて行きました。

この時の私には、まるで猫神様が乗り移ったようでした。

シェルターの里親募集対応をしているボランティアさんとの連携もうまく進み、
「とにかく出せる仔はどんどん里子に出しましょう！私が責任を持って対応しますから」そういって、次々に良縁をつかみ今はみんな幸せに暮らしています。

実は、当時、取材も複数受けたので、新聞やテレビに出たりしたんですよ^ω^*

その後は、従来の個人活動に戻りマイペースでゆるーく活動を続けています。

できるときに、できるひとが、できることを「確実に」実行する。
これを皆さんが遂行してくだされば、きっとお外で暮らす猫達の環境は良くなるはずなんです。

私は、ほんとうに普通の人間ですが、そんな私にできるのですから、皆さんができない理由は無いと思うのです。

経済的にちょこっと余裕のある方は、支援金や支援物資という形で。
少し時間に余裕のある方は、現地シェルターへボランティアに行ったり。
住環境に余裕のある方は、里親さんが見つかるまでの一時預かりボランティア。
そして、保護猫の里親になる、ということも立派なボランティアのひとつです。

何からの形でできることは必ずあります。
それを見つけて頂ければ、と切に思います。

5年前に20キロ圏内で体験したことを胸に刻み、私はこれからも自分にできる形の保護活動を続けて行きます。