ミー君のこと。

2012年2月17日(金) 2012-02-17T02:08:35+09:00 297 / 0

私の心の整理のために書かせて下さい。



ミーくんが先週たった一匹で死んだ。
お隣の家の車の下、コンクリートの上で凍えて死んだ。
春になれば５歳を迎える、その前に死んだ。
ミーくんに最後に会ったのは先週の水曜日の夕方、買い物に行く前だった。
いつものようにうちにご飯を貰いに来て、買い物に行くので後でおいでと言った。
彼は振り返ってニャンと一声鳴いて帰って言った。
それが彼に会った最後だった。

ミーくんとの付き合いは長いようで短い。
５年前の春にうちのレッスン室の壁に落ちて来た子猫を救出して、その後里親に出した。
あの時のミルくんの兄弟がミーくんだった。
ミルくんは母猫に戻す事ができないので里親さんに出したが、その兄弟たちは母猫が保護していたので顔を見る事はあってもなかなか触らせてくれたり抱っこさせてはくれなかった。
そろそろ独り立ちする頃に母猫が車に轢かれて死んだ。
うちの前での事故だった。
それから時々ミーくんとミーくんより少し体格のいい兄弟猫の２匹が、うちの猫たちのご飯を狙って時々庭にやって来た。
これもご縁だし…いつか家猫になって貰おう、可能ならうちの仔にしちゃえばいいさ・・・と思って少しずつ距離を縮めて行こうと思ってやって来た。
ガレージと屋根の間の隙間にダンボール箱を工作した保温箱を置いておくと、お兄ちゃんがよく寝ていたりたまにミー君も入っていた。
そんなうちにお兄ちゃんの姿が見えなくなった。

野良猫なのだから何かがあっても仕方ない、もしかしたら縄張りを広げに行ったのかもしれない。
もしかしたら何か事故に遭ったのかもしれない。
どんな事を思っても彼に会う事はその後なかった。

それからミー君との付き合いが始まった。
道で会えばお互いに声を掛けあったり（実際彼は壁の上からでもよく鳴いて呼んでくれたりした）、外出先から戻るとガレージ前にいてくれたり、でも決して私に撫でさせたりするような馴れあいはしてくれなかった。
私にしてみればミル君の兄弟だし他猫なつもりはなかったし、早く家に入れてしまいたいと思っていた。

なのに、あの日ミー君は死んでしまった。
うちではなく、隣の家の車の下でコンクリートの冷気と外気で凍死してしまった。

こうしていてもまだ頭の中が整理できていなかったりするのである。
それでもふと背中でミー君の声がしたような気がしたりする時がある。
それでも少しでも長く彼の事を覚えているために、彼の記憶を少しでも留めていれるように書いている。
私が彼の事を忘れてしまった時に本当に彼は死んでしまうと思うから。
今までに私の所に来てその命を全うできなかった仔たちも、みんな忘れないでいるために。
毎日忘れないでいたいのだ。
どうか、ミー君が早く虹の橋のたもとにたどり着きますように。
向こうにいるボナやノワ、みどりちゃんやハルちゃんと巡り会えますように。
そして今度こそ幸せな生き物として、再び会う事ができますように。

さようなら、ミー君。
また会おうね。