子猫の軟便に悩むあなたに　３

2012年9月25日(火) 2012-09-25T20:22:10+09:00 2605 / 0

診察室から出されてしばらくぼんやり待っていた。
他の診察室からはわんわん吠える声となだめる飼い主さんの声がする。

そういえばあずきはふーとかしゃあああとか言ったことないな。

名前を呼ばれ、診察室に入った。
診察台の上であずきはふんふんと鼻を鳴らしていて、診察台に私が近づくとぴょーんと肩に飛び乗ってきた。
まだだめだよ、あずき。と台に戻そうとしたが
先生が「そのままで結構ですよ」とおっしゃった。

「便採取と尿採取をさせていただいたのですが、とてもおおらかでいい子ですね。暴れるとかふーもしゃーもありませんでしたよ。」

そうなのか。あずき、がんばったんだね。

「尿もPHも正常。とてもいいです。
便検査をしましたが、虫も便に影響を与えるような虫はなし。
お腹が緩い原因はアレルギーでしょう。
今の段階で特定するのは困難ですが、昨日しらすをあげたっておっしゃったので、とりあえず魚系が疑わしいです。それと今主食にされているRのベビー用はとてもいいフードなんですが、他のフードに比べて脂質が高い。（※）
脂肪便がでているのでおなかに優しい脂質を押さえたフードに切り替えましょう」とおっしゃってSDPのサンプルをくださった。

「あと子猫なので自分の回復力を使ってもらって、私は薬はたくさん使わない方針なので、最低限の整腸剤をお出しします。欲しがるようなら無糖ヨーグルト小さじ1とか与えてください。体重増加も問題ないです。いい感じで成長していますよ」

と、うれしいお言葉をいただいた。
とりあえずお腹が治るまでに新しいフードを探さなくちゃ。


●あずきのがんばり●
一般的に、検査や診察のために動物病院で採尿するときには、猫の膀胱を圧迫したり、尿道にカテーテルを入れたり、膀胱に針を刺して採取する膀胱穿刺などで行います。膀胱にたまっているオシッコを直接採ることができるので、雑菌などに触れていない新鮮な状態で検査することができますが、猫には多少、ストレスや負担がかかります。便も同じです。お尻の穴から採取器具を入れるそうです。辛かったと思います。


（※）各フードの成分値　結構差があるのですね。。軟便の理由を疑っている場合はご参考にどうぞ。

R
【保証成分】粗蛋白質32.0%以上、粗脂肪23.0%以上、粗繊維3.0%以下　粗灰分7.4%以下、水分8.5%以下
【エネルギー】440kcal/100g


SD　P　
【保証分析値】粗蛋白質25.5％以上　粗脂肪16.5％以上　粗繊維3.0％以下　粗灰分7.9％以下　水分10.0％以下　カルシウム1.00％以上　リン0.70％以上　DHA0.1％以上　ビタミンE　700IU/ｋｇ以上　ビタミンC　120mg/kg以上　代謝エネルギー382kcal/100g