「猫は葬式の時、叔母さんの側にずっといた」
俺の叔母さん(母親の妹)の話
母親の実家では猫を飼ってたんだ
母猫に置き去りにされた子猫で、当時世話をしていたのが実家にまだ住んでいた叔母さんだった
避妊手術の時、寂しくて夜泣きする時、ずっと叔母さんが世話してた
やがて叔母さんも結婚して他県へ嫁いだ
それからも猫は実家に住んでる
猫は13歳くらいになっておばあちゃん猫になったけど、それでも可愛くて叔母さんも実家に帰省するたび猫を可愛がっていた
その叔母さん、去年の暮れに亡くなったんだ
事故だったよ
突然すぎて俺はもちろん家族全員大号泣
悲しくて寂しくて大変だった
叔母さんの葬式の時
その猫ずっと叔母さんの遺体から離れなかった
田舎だったってこともあって遺体は葬儀場に持っていくまで実家に寝かせてたんだけどその間ずっと猫は叔母さんに寄り添ってた
それから半年後、俺はひょんなことから友人を連れて母親の実家に行くことになったんだよね
たまたま実家に行く用事ができて、母親と一緒に俺も行くんで、なんなら俺友人くんも一緒に連れて行きましょって感じだった
友人とは小学生のころからの仲だし、気心知れているから本人も行くってことで実家へGO
母親は祖父母と話があったんで待ってる間、俺と友人は猫と遊ぶことにした
もうおばあちゃん猫だから激しい遊びはしないけど、とても可愛くて話しかけると返事してくれる
すると友人が突然「叔母さんの写真どこ?」って言ってきた
友人がそんな話をされるのもびっくりしたが何故突然写真?とか思ったし
友人いわく「猫が叔母さんを見たがってる」って言われた
俺は知らなかったのだが友人はいわゆる見える人で、霊感とか普通にあるんだって
で、たまに動物と話しができるとか言われた
まじか
猫いわく「叔母さんの写真があれば見たいから出して」って要求してきたんだって
俺は携帯に以前撮ったおばさんの写メが残ってたからそれを猫に見せてみた
猫はそれから俺達が帰るまで、ずーっと叔母さんの写真を見ながら座ってた
母親の用事が終わって帰る時、俺の携帯も充電切れちゃって、猫には、次帰るときは写真持ってくるって伝えておいた
帰りの車の中で友人は猫の話をしてくれた
叔母さんは色々猫に話をしてたんだって
好き嫌いせず食べなさいとか、どこそこへ行く時は気をつけるんだよとか色々
本当に小さい子供を育てるように、叔母さんは猫に色々教えてて、死ぬってことも教えてたんだって
猫も人もいつか死ぬって
やがて私もお前(猫ね)と会えなくなる時が来るだろう
それはいつ来るかわからなくて、ずっと先かもしれないし、もしかしてすぐかもしれない
猫が先に死んだら私が見送ってあげる
だから私が死んだらあなたが見送ってねってさ
だから猫は葬式の時、叔母さんの側にずっといたんだって
いつかみんな死んだら同じ所に行く
いつか多分会えるから、それまでまたねと教えて貰ったって
ただ会えなくなった理由は解るけど、会えるその日まで結構寂しいからって猫が写真を見たがったって聞かされた
猫に人の死を理解して、寂しいと感じるなんて驚いたし、叔母さんが猫と本当に色んな話をしてたんだなって知れてよかったよ
GWの後半に実家に行く予定なんだけど
写真持っていくんだ
猫へのお土産
そして猫と話そうと思う
俺も叔母さんと会えなくてさみしいよって
友人から聞かされた不思議な話でした。
[コメント]
猫ちゃん(´;ω;`)ブワァ。全私が泣きました。
etc.

という訳で愛する夫よ。
私が、事故で死んだら、
猫に、写真をあげてね。
若く見える写真がいい。
猫に言い聞かせておく。
これは私の遺言である。



















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