我が家で保護した日、飼っていたアメショーの「むぎ」が天国に召された日でした。
私はショックで、仕事(夜勤)も休み、傷心しきっていました。
一緒に住んでいたSちゃんの携帯に電話しても応答なし。
当時付き合っていた今の主人に電話しても応答なし。
目の前で眠るように逝ってしまった「むぎ」を抱っこしたまま、私は呆然と座り込んでいたようです。
しばらくしてSちゃんから電話。
「何度もかけたんだね。きっと「むぎ」の事だろうと思って、出れなかった・・・怖くて・・・」
Sちゃんも私と同じ気持ちだったようです。
仕事中だったから、大切な猫の事であっても、お客様の前では泣けないと・・・。
「むぎ」の最期を電話で説明していると、Sちゃんの声の調子が変。
「あのね、足元に仔猫が居るの・・・。瑠璃と伽羅と同じ、片目の見えない仔猫・・・」
自分勝手な妄想ですが、まるで「むぎ」が出会わせてくれたように思えました。
外は雨。それもどしゃぶり。
「連れて帰るよ。むぎさんが逢わせてくれたんだもん!」
有無を言わさず、Sちゃんの電話が切れました。
Sちゃんは仔猫を抱きかかえて帰ってきました。
その仔猫はやはり片目が見えないようでした。
生後2ヶ月・・・くらいかな。
ガリガリに痩せてるのに、お腹がポコッと出てる。
栄養失調の典型的な体型でした。
慌ててお風呂に入れ、ヒルズをお湯で柔らかくして与えました。

翌日、懇意にして頂いている動物病院に連れて行きました。
片方の眼球が無い訳ではなく、眼球に膜が張っているような感じといえばわかっていただけるでしょうか?
これは、お母さんのお腹の中に居る時に、お母さんが風邪をひいたりすると出てくるのだそうです。
見ることは出来ませんが、光は感じるようです。
それと生まれつきなのか、鼻炎持ちです。
「鼻炎は大人になれば自然と無くなるよ。でし子さんとこに保護されて良かったなお前!」
先生はぐりぐりと「でし」の頭を撫でてくれました。
捨てられたのか、元々野良猫だったのかわかりません。
でも「でし」は人間不信も無く、他の猫たちにも無償の愛を注いでくれています。
うちの末っ子の「てと」と「がっしゅ」は、「でし」の出るはずも無いおっぱいに吸い付いて大きくなりました(オスですので・・)
今では我が家で一番大きな子になりました。
滅多に病気にもならず、手のかからない良い子です。

「でし」に逢えてよかった~って、毎日思います!



















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