移動用キャリーバッグは、ななこと一緒に預けてきたので、目隠し用のバスタオルとペットシーツを持参していざ病院へ。
昨日、FIV陽性の告知を受けてからずーーーーーーっと、右母指の痛みを忘れるくらいWebsiteで情報収集をしていたので、頭でっかちな私の頭はさらに膨張して、首がもげそうでした…
待合室で、心配と緊張でハァハァしながら待っていると、聞き覚えのあるミャハーンミャハーン…という可愛い鳴き声が奥の方から聞こえてきました。
よかった….°(ಗдಗ。)°.
ななちゃん、鳴く元気はあるみたい…
FIV陽性の仔は手術のストレスで急変したり体調不良になるのではないか?と、心配し過ぎて待合室のソファに座っているのに、なぜか足元クラクラでした。
しばらくして、昨日診察室を縦横無尽に暴れまくったななちゃんを勇ましく冷静に取り押さえた女性の先生に呼ばれ、以下のように詳しい説明を受けました。
①ななちゃんの子宮と卵巣の状態からすると、妊娠したことはない。発情期もまだ迎えてなかったようす。(あのクネクネした動きは単に甘えていただけだったんですね)そうみたいです。ただ、経産しない雌にとっては、発情自体ストレスがかかるイベントなので、手術可能な体型になった今の段階で不妊手術をしておいてよかった。乳首も吸われた形跡がないので、子供はまず産んでいないと考えてよい。
②残念ながらFIVは陽性。白血病は陰性。猫エイズは潜伏期を経て発症するまで3〜5年の仔もいるし、生涯、発症せずにキャリアのまま終わる仔もいる。キャリアに対して効用があったという治療法のエビデンスは少ない。もし発症してしまったら、口内炎や下痢の対処療法、インターフェロンをおこなうが、完全に治すことは出来ない。現段階では、ななちゃんの免疫機能が低下していないか注意しながら、穏やかに過ごせる環境を与えるしかない。
③先住猫とFIVキャリアの猫との共生は、飼い主さんの判断に任せる。
④先住猫のもちゃちゃんが、仮にFIV陽性だった場合は、同じ空間で濃厚接触しても問題ない。(FIVの型が違っても大丈夫ですか?)うーん、型の違いが発症に影響するかどうかは正直分かりませんし、そういった症例は聞いたことがない。
⑤(先住猫にワクチンは?)ワクチンは肉腫などの副作用もあるので、当院では積極的に勧めていない。製造中止になりましたし…。
⑥マンソン裂頭条虫は、通常の約6倍の薬でないと効かないくらい寄生虫の中でも落ちにくい虫。昨日、駆虫薬を注射した。2週間後に糞だけ持参してもらい、その糞で検査をして、虫が落ちていなければまた注射する。あらためてななちゃんを連れてきてください。キャリアの仔にとって、今は特に問題ない糞をしていて大丈夫そうでも、いつ悪化するか分からない。しつこい虫だし、早めに対処しておきたい。糞に白くて長い虫が落ちるかもしれないので、しばらくは糞を観察しておいてください。ちなみにマンソン裂頭条虫はカエル、ヘビの捕食をした猫に寄生するが、その糞から人間や他の猫には寄生しない。大丈夫です。
⑦その他の血液検査の結果は異常なし。猫に多い病気として腎機能低下があるが、ななちゃんの腎機能は正常値。おしっこも問題ない。歯肉炎はないとは言えないが、さほど気にするレベルではない。
⑧(今、何歳くらいでしょうか?)発情期前、体格、歯の様子からすると、まだ1歳未満…8〜9ヶ月くらいかな。
⑨(感染源は母猫?)いや、おそらく他の猫からの感染。(捕獲した時に臀部や尻尾に傷があったが、野良猫はほぼ見かけない地域なので、カラスの仕業だと思っていた)うーん、母子感染は稀なので、たぶんその傷はケンカによるもので、それが感染源でしょう。
⑩ななちゃんの性格を鑑みて、抜糸で病院に来るストレスがない方がいいと判断し吸収糸でオペした。6日間、抗生剤を飲ませてください。エリザベスカラーもななちゃんの性格だと嫌がって外すでしょうから、タオルで術後服を作り着せています。まあ、3日もモタナイかもしれませんが(苦笑)よほどのことがなければ大丈夫ですが、もし傷口から出血してるとか、ななちゃんが傷口を気にしてしまって仕方ない様子なら、また連れてきてください。(分かりました、ありがとうございました)
帰宅して、ななちゃんをケージに戻し、ゆっくり話しかけました。
ななちゃん、病院でこわい思いをさせてごめんね。
でもね、先生たちもスタッフの皆さんも、みんな優しくしてくれたでしょ?
キライにならないでね。
もう大丈夫だよ。
大丈夫、大丈夫。
かーちゃんが守ってあげるからね。

「…あ、かーちゃんのにほひ…」
まずは、指で鼻キッス♡

「…かーちゃんのおてて…」
思い出してくれたかなぁ。

「…かーちゃんがわらってるニャ…」
ななちゃん、リボンがいっぱいついた服、似合うね。

「おなかすいたにゃー♡」
たぶん自分で食べられるのに、私にスプーンで食事介助させて寝っ転がりながら食べるななちゃん。
先住もちゃさんより、ななちゃんのほうが何枚も上手です。
まだ色々、決めることや、やることはありますが…ひとまず!ななちゃんが無事に手術を終えて帰ってきました。
おかえり、ななこ。
これからもよろしくね。
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