先日、私の96歳の祖父が亡くなりました。
その日は午前中も午後も普段通りに元気に過ごし、庭の松の木の雪払いなどを運動がてらに自分で行ったり、食事もして、
離れて暮らす曾孫の私の子供達に春休みに会えるのを楽しみにしていたそうです。
それなのに午後18時頃、ソファにもたれかかって一瞬身体を硬直させ、そのまま亡くなってしまいました。祖母と叔父(祖父の次男)がその時一緒に居て、直ぐに救急車を呼び搬送されましたが、病院で死亡が確認されました。
その連絡が来た時、私は酷く動揺してしまいましたが、その夜は仕事の日。しかも実家は130キロ離れている。母曰く、お通夜と葬儀は週明け月曜日からなので、とりあえず仕事に行ってきて大丈夫だと言う。
夜の仕事は本業の昼職と掛け持ちしている。
いわゆる水商売だ。北海道最大の歓楽街、
すすきののホステスとしてお客様を会話で楽しませてあげなければならない。
しかもお店は週末で忙しい上に人不足なのだ。
けど、この夜はとてもそんな気になれない。
しかし、プロとして私情を持ち込んではいけない。お客様の貴重なお金とお時間を私達と楽しいお酒を飲む為に遊びにいらしているのだ。ほんの数時間だ！
心を鬼にして仕事に出た。
帰宅してから思い切り咽び泣いた。
小学校の低学年から一緒に2世帯住宅で暮らし始めた祖父母。いつも1人しか居ない孫の私をとても可愛がってくれた。
いつも気にかけてくれていた。
たくさんたくさん愛してもらった。
我ながら本当に幸せな孫だったと思う。
そんな私ももう40だ。
当たり前だが祖父だって96歳になっていた。
いつも元気で歯も全て自分の歯で、骨も丈夫で骨折も腰痛もしたこと無く、腰も曲がっておらす、周りからはサイボーグおじいちゃん（笑）とまで言われる位、本当に元気でしっかりしていた。100歳まで元気に生きてみせる！と本人も健康に気を付けていた。
居て当たり前だと思ってしまっていたけど、
大動脈解離によって突然、亡くなってしまった。最後まで家族に迷惑をかけない天晴れな亡くなり方だと思う。
高齢化社会の昨今では理想とされる、
まさにピンピンコロリだった。
でも、突然家族を失くしたショックは
もちろん大きい。
70年以上連れ添った祖母が1番ショックだと思う。悲しみは計り知れない。
2週間ほど経過した今は少し落ち着いてきた。
私は今回、祖父の死について考えた。
長い長い96年間。本当に本当にお疲れ様でした、と。
祖父は日中戦争に出兵し、最前線で撃たれて九死に一生を経て帰国し、終戦を迎えた人だった。戦地で撃たれた時は、朦朧とする意識の中、馬に掴まって野戦病院まで運ばれたらしい。
途中で馬の手綱から手を離すと死ぬぞ！
最後まで離すなよ！と戦友に励まされて何とか野戦病院に辿り着いたらしい。
私が幼稚園の頃、この話を子守唄？代わりによく寝る前に聞かされた。子供心ながら戦争はとても恐ろしいものだと刻まれた。
もし、この時に祖父が生を諦めて戦死していたら、私の父も私もこの世に存在していなかった。そう考えると、本当に感謝しかない。
祖父と同じ世代の当時の若者達。
どんなに明るい青春時代を生きたかっただろうか？青春を謳歌したかっただろうか？
先人の多大な犠牲の上で現代の平和で豊かな日本になっているのは本当に感謝しかない。
現代の若者達。
YouTubeだの、Twitterだので不適切動画をあげて炎上ウケを狙ったり、本当に馬鹿でなかろうか？と。情けない。本当に。
こんな馬鹿な日本人の為に、
かつての若者が命を懸けて日本の未来の為に犠牲になったわけではないんだよ。
せめて戦争についてきちんと学んで欲しい。
そして、忘れないで未来に繋ぐために
二度とあの過ちを犯してはいけない、と
誰しもが心の片隅に思っていて欲しい。
私の祖父。
悲惨な戦争経験の証言者がまた一人、
亡くなってしまったけど孫の私にはしっかり伝わっているからね。
子供達にも伝えるからね！
おじいちゃん、
どうか安らかにお休み下さい。
今まで本当にありがとう。
祖父の死の意味を考えていると、
大正、昭和、平成、と激動の時代を生き抜いてきた事に本当にお疲れ様でした、と思いました。
長い長い文章、失礼致しましたm(_ _)m
最後に通夜葬儀で猫専用ペットホテルに
お泊まりした我が家のニャンコ達のお写真
ペタリとしておきます(^-^)
ぺったん したユーザ
ぺったん
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