外国人の強盗から私を救ってくれた猫の　ちろ

2020年8月11日(火) 632 / 2

私が25歳の時に飼っていた、真っ白な雑種の病弱なちろ。
猫が飼いたくて、アパートを引っ越して、一人暮らしで初めて飼ったとても頭のよい猫でした。
私が会社から帰宅する時間に、玄関でお出迎えしてくれてるのは勿論、(故)母が家に遊びに来るときは20分前に玄関で待機、出待ちしてくれるので、母がもうすぐ家に来る、遊びに来るのだと分かります。
お出迎えをしなかったことは一度もありません。

そんなちろが会社から帰宅した私を、玄関に出迎えに来なかった。
呼んでも返事すら無い。
とても嫌な予感がしましたが、部屋に入るとちろはいた。
でも様子が何時もと違う、大人しい猫なのに何故か押し入れの開いた、小さな隙間に向かって激しく威嚇していた。
今まで見たこともない激しい威嚇をしているちろに私は恐怖を感じた。

ネズミが居るのかも？泥棒?ないないwだって誰が見ても金なんて無さそうなボロボロの賃貸の平屋。
ポジティブに考えようとした私をちろは許さない、激しい威嚇をしたまま押し入れの前から退こうとしない。

私は押し入れを開けてみようなど怖くて出来なくなった、だからといって猫が威嚇しているだけで警察を呼ぶのも恥ずかしかった。

ちろ!1時間ほど一緒にお散歩に行こう!
私は出来るだけ大きな声で叫ぶと、猫を家の外に放し、私はコンビニで3時間ほど時間を潰してから帰宅。
一人暮らしで誰も居ないハズの部屋にむかって、声を大にして只今と叫んでから部屋に入る。
猫はまだ押し入れを警戒していたけど、大分猫も落ち着いて居たので私は押し入れの中を確認して見ることにした。

誰か知らない人が押し入れに居るかも知れない?何て、恥ずかしくて誰にも相談出来なかった。
押し入れを開けるよと声を出して中を確認。
ネズミも人も居なくて安心しました。

そりゃそうだよねw誰か居るのかもって思った自分が恥ずかしいw
警察なんて呼ばなくて良かったわww
でも...でも、異常なまでの猫の威嚇はとても怖かったよ!

そして数日後行きなり警察官3人がやって来た。
貴方の家にブラジル人の強盗が入って捕まりました。
ビデオカメラを盗まれたで間違いないないですね？

生前の母をおさめたカメラは何処にもない。
私は恐怖で警察官すら恐かった。
生前の母を映したカメラも戻らない。

ブラジル人の強盗グループは私の近所の家も盗みに入りまくっていたそうです。
もしあの時猫が居なかったら、強盗と鉢合わせなっていたら、とても恐ろしいです。

ちろが私を助けてくれたのは2度なんですよ。
介護の末、両親と兄を病気で亡くし、自分が生きる理由を失い無気力、衰弱していた私は部屋の中で意識を失い倒れました。
薄れていく意識の中で、ああ、私はこのまま死ぬんだろうな、楽になりたい、別にもういいや、死ぬことに恐怖はなかった。

途切れた意識の中で、猫の鳴き声が聞こえる、猫が鳴いている?
猫の鳴き声で少し意識が戻る。
ダメだ!まだ死ねない!
今私が死んだら猫が餓死してしまう!

その思いだけで床をはい、救急車を呼ぶことが出来た。
数年後ちろは14歳で、癌で亡くなりました。
そしてその後私も胸に腫瘍を見つけることになる。
5センチと2センチ2個。

泣き崩れ絶望の中で夢を見た、頬に伝わる柔らかい毛。
触れた身体は痩せて骨ぼったい、ちろだと思った。
夢の中、そっと目を開けると白い猫が枕のように寄り添っていた。
私も白い毛に頬を埋めて、安心して眠りにつけた。
ちろが会いに来てくれた気がしたんだ。

皆さんにも猫と不思議お話しってありますよね？

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