「うちで猫飼おうと思うんだけど、勤務終了後保護するの手伝ってくれない?」
二つ返事で了承した。また天使に会える!とウキウキしたがそれと同時に、天使は先輩の子になってしまうのかと何故かすこし残念な気持ちになった。
退勤後さっそく私と先輩と同僚とで保護しにむかった。駐車場には天使に加えて他の仔猫が親猫と共にそこにいた。
結論から言うと、天使は鈍くさかった。
4匹の同胞がそれぞれ素早く逃げ回る中天使は応援にきていた事務の方に素手でアッサリ捕まっていた。更に間近でみると天使は白ではなかった。薄いベージュであった。更に更に目が猫風邪のためかグジュグジュになっており体はノミパラダイスで臭いも相当獣臭がした。おまけに人間には全く懐いていなかったので威嚇しまくりもはや闇堕ちしていた。
合計2時間かけて天使ともう一匹の保護に成功した。先輩は言った。
「キジサバ柄の子だけでいいから皆には悪いけど白い子は...」
運命だった。
「なら白いの、私が飼います」
その場の皆が一斉に私を見た。
それもそうだ。先輩の為に手伝いできたやつがいきなり自分も飼うと言い出しちゃっかり天使(可愛くてプリティな仔猫)が入ったダンボールを持って帰る気まんまんで抱いているからだ。
しかし我が家はペット禁止である。
「ペット大丈夫なの?いいんだよ?無理しなくて」
「そうですよね...」
気付けば閉まる直前の動物病院に滑り込んでいた。





















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