猫を飼う事が私の夢だったので、いつもいつもどんな猫ちゃんをお迎えしようかなと思っていました。
大人しいから絶対メスがいいなとか、色は真っ白いのが好きだなとか、出来ればオッドアイがいいなとか考えていました。
本気を出して猫を探し始めた時、私は「まだ見ぬ猫」に心の中でよく話しかけていました。
まだ見ぬ猫ちゃんは時々お返事をくれました。こんな感じに。
「もう生まれたの?」
「僕は生まれたよ」
「色は白いの?」
「僕は黒いよ」
私はそれを自分の想像力と思ってあまり気にせずにいました。
3匹の子猫のお見合いに行った時、真っ先に背中に飛び乗って来たのは、今のオス猫けんけんです。
しかし、メスを飼う気満々で名前まで決めていた私はけんけんの姉妹の子猫を指名しました。
その後、紆余曲折あって、健が我が家の猫になった訳ですが、私は気づきました。
まだ見ぬ猫はずっと「僕」と言っていたことに。
健の背中の黒い模様を見ながら、これが縁というものなのかと思います。
運命は、決められた美しいものなのです。

ありがとう。




















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