しょうがないけど、食欲も落ちている。
とにかく今、食べるモンを与えんと。

「七七保の?」
うん。
ほんまはカリカリを、もっと食べてくれたらええんやけどなぁ。

お皿に絞り出す。ヘラでしごいて、最後の一滴まで。
「丸一本…ぜいたくやニャ~。」
せやね。
以前はハチ君と七七保、ふたりで一本を半分こやったもんね。
二階で寝ている七七保のところへ、持っていきます。

「七七保、ごはんやて。ほら。」
「あたちの?…ちうる?」

「ロンさんのカーチャンが、わざわざ七七保に送ってくれはったんニャ。」
「カーチャン、いっちゅも、あいがと…。」
お茶の間にカリカリも少し置いてあるから、あとで下に降りてきたら食べなさいね。
お茶の間では、何か言いたげな、りぃ君が。

「…ぼくにも美味しいモン、一緒に送られてきたはずやけど?」
そんな恨めしげにせんかて、りぃ君も、あとでゆっくりと、な。



















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