鞠緒さん

鞠緒

兵庫県 30代 女性 ブロック ミュート

猫飼い歴=年齢。 一度はその栄光の歴史が途絶えてしまうも、僅か4日で復興。 現在は1号(♂)と2号(♀)と3号(♂)と4号(♂)の4匹が在籍中。

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310日目「リスみたいな尻尾のイタチっぽい生き物を見たよ!」
2026年10月19日(月) 15 / 0

ゴミの日の朝は早い。
真っ暗な道をポテポテと進み、クリーンステーションへと向かう。

「今日は、お行儀が悪い人しか来ていないようだ…。」

目印の電柱から少し離れたゴミ袋を置き、既に放置されていた他所様が出したゴミ袋も持ち上げては下ろすを繰り返す事数回。
最後の一袋を運び終え、やっと掘り出せたカラス対策ネットを広げてから帰路に就く。

…さらに付け加えると、私はごみ出し時間になった瞬間に家を出る事が多いので、私が発見する大体のゴミ袋は時間外に出された物だったりする。

「何だ、アレ?」

路地裏に入った瞬間、前方に謎の生き物が現れた。
数メートル先にピョンピョコと動く影を見付けた私は特に警戒する事なく、そのままの速度でソチラに向かっていく。

「…猫じゃないな。」

母が先週、“子猫を見た”と言っていたのだが、流石に人生で一番、長い時間を共に過ごしている生き物かどうかの判別はできる。
しかし、野生動物の知識は全くないので“猫ではない”と断言できても、“何の動物?”という質問には答えられない。

まず、真っ先に思い付いたのが“リス”だった。
尻尾が毛羽立ったようにボサボサで、身体と同じくらい長かったからだ。

…しかし、ソレにしては尻尾が貧相に思える。

次に連想したのは、“イタチ”だった。
身体が細長く、顔のパーツが丸く見えたからだ。

…しかし、ソレにしては尻尾が短い気がする。

他にも、“オコジョ”や“テン”や“ハクビシン”等の名前を思い出していくが、違いがイマイチ分からないので断定できない。
十数秒の間に様々な生き物がモンタージュされていくが、ほぼ真横の距離に辿り着いても正体は分からなかった。

「あっ、逃げちゃった…。」

進行方向の右側から左側に走っていた謎の生き物は、用事が済んだのかクルリと身体の向きを変えて元来た道を戻っていった。
しばらくジッと待ってみたが、交通量が多い国道付近で深追いするのはお互いの為にならないので後ろ髪を引かれながらも帰宅する。

「…という事があったよ。」

「あら、ソレは残念だったわね。」

窓辺の掃除を行う母に先ほど出会った謎の生き物について報告すると、眉間に皺を寄せた母が相槌を返してきた。
多分、昨日の夜に発見された窓のヒビについて思案しているのだろう。

「同僚は“家は十年、住んだら引越すべし”と言って新居を探していたけど、ウチだって十年だものね!」

「…仕方が無いよ、猫が一気に四匹もやって来るレベルの幸運は反動も大きいんだよ。」

特大のため息を吐き出した母は、ブツブツと修理の依頼に関する様々な問題について語り始めた。
一層の事、引越し先を探すのも手かもしれないが、我が家の自慢の招き猫達はまだ本気を出す気はないようである。
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