引き取られて行った子猫たち。
でも、たくさん生まれてきた子猫のなかでみんなと
一緒に生きることのできない子猫もいました。
4月に生まれて6月にこの世を去っていった子
他の兄弟猫よりも体が少し大きめでほとんど鳴かず
とてもなつっこい女の子。

エサもよく食べまん丸なおめめが印象的でした、とても
元気で可愛らしいけどこの子もやはり里親募集に掲載
する予定でした。しかし、異変が起こったのはこの子
が間もなく生後2ヶ月を迎えようとした頃、急にエサを
食べなくなりました、水もほとんど飲まず、あっという間に
一番大きかった体がやせ細っていきました。
病院に連れていったところ、生まれつき腎臓に障害があった
らしく、この時期になって急変したのではないかとのこと。
獣医さんが仰るには
「恐らく助からないでしょう・・」とのこと。
その瞬間、涙が溢れました、なぜこの子だけがこんなことに?
脱水症状もみられるとのことで点滴をしてもらい他の猫と隔離
し三日間付き添ってました、そして四日目、いつも眠っていた
同じ布団に連れてきて一緒に眠ろうとしたところほとんど鳴かない
この子が私の目を見て力のない声で数回鳴きました。
私にはこの子が
「まだ生きたい・・みんなと一緒にいたい」
そう言っているように聞こえました。
五日目、昼休みで帰宅し隔離しているケージを覗くと
この子は眠るように息を引き取っていました。
この子とのお別れが近いことは知っていましたが
声を出して泣きました。
春に生まれ短い生涯を終えたこの子の名前は
「さくら」
と名付けました、さくらの花のように儚い命だったけど美しく
可愛らしい子でした。
さくら、今度生まれて来るときもまた我が家で生まれて来て。
今度はずっと一緒にいようね。



















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