ある日、買い物がありホムセンにいったんだ。ホムセンにはペットショップも併設されており、何気にのぞいたんだ。そこには、お高い子猫に並んで3万五千円のディスカウントなアビシニアンだかアベシニアン?だかの猫が売られてた。桁が違う。格安。??
よく見ると、お高い猫は生後三ヶ月とか、そのくらいの産まれたてばかり。
3万五千円の、そいつは生後一年になろうとしていた。ちっこいショーウィンドウに頭が突っかえて、あきらめた顔してた。こちらを振り向きもしない身じろぎもしない。愛想もない猫だった。
その当時は夢中になってたバイクのレストアのために必要な道具を買うのにホムセンに、ちょくちょく足を運んでたんだ。
気になって、その度3万五千円の猫を見に行ってたが、毎度いるんだ。あきらめた顔して。
なにか哀れになったんだ。
躾のなってないクソガキがショーウィンドウを叩いて猫ちゃん猫ちゃん言ってる。他人のガキなぞ、かわいいと思ったためしがない俺なんで、ショーウィンドウを叩くガキなぞ不快でしかない。そんなクソガキすらスルーしてたアビシニアンが気になってしかたがない。 ある日、店員に聞いた。なんでコイツ安いの?(もう大人です。デベソです。おしっこ失敗するかもです)
検索した。売れ残りのその後を・・・
次の日には家族の同意もなく購入してた。
家に帰って部屋にだしたがキャリーからでない。出ても直ぐ戻る。広いのが怖いようだ。
部屋から出なかった、そいつが東日本大震災をきっかけに部屋から出るようになった。あまりの恐怖に部屋を飛び出したんだが、その後は家&外猫としてデビューしたんだ。
家の前に佇んで通行人に、あらー立派なネコちゃんと言われるのが、嬉しかった。
甘えることを知らなかった猫。
はじめて俺の腹のうえで爪でモミモミしたこと。
感情の乏しかった猫が
はじめて、この餌イヤイヤしたこと。
おとなしかった猫がはじめてケンカしたこと。
はじめて、俺の帰りをお出迎えしてくれたこと。はじめて、俺が風呂に入ると風呂の前で心配してメェメェしてくれこと。トイレにまでついてきてくれたこと。
思いだした。
おじさまと猫という漫画を読んで梅太郎を思いだした。
大神というゲームを当時やっていて、そのゲームのキャラから名付けた梅太郎。
もう一周忌だ。
近親交配で産まれた確率が高いって医者が言ってた。
高く売れるから流行りだから。
生体販売。なくならないんだろな。
猫ブームで捨て猫が増えなきゃいいな。
最後まで家族として見送ってほしいな。
引っ越しだから、飽きた。子供が生まれるから。信頼した家族に捨てられる猫。
猫は、思ってる以上にデリケート。感情も豊かだ。どう騒ごうが生体販売やら捨て猫やら
何が変わるわけでもないが、せめて自分が飼った猫は最後まで飼養してほしいもんです。

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