鬼怒川おふ会・外伝１　～aria、前夜の苦悩

2008年5月20日(火) 2008-05-20T20:36:18+09:00 814 / 3

オフ会後、ロイ君ママさんのおばあさまがお亡くなりになったため、本編の脱稿が遅れております。
オフ会・本編は、ロイ君ママさん、他、参加メンバーの日記をお待ちください。
ロイ君ママさんにおかれましては、
おばあさまのご冥福お祈り申し上げます。

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外伝1 鬼怒川オフ会、AM3:00　aria（夫）装備品に苦悩する。
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　ariaは、オフ会前夜、苦悩していた。ariaの持つカメラの装備品に広角レンズがないためである。
　一般に、旅先では、風景を広く切り取れる「広角レンズ」が必須である。画角の狭いポートレート用のレンズは、その土地固有の背景を切り取ることができない。背景がない写真は、どこでとっても、同じ写真である。
　さて、ariaの家にある、ポートレートに特化したレンズの購入にあたっては、当初、レンズの特性について何も知らなかったaria(夫)が、カメラ屋さんで、
「猫のおヒゲと瞳がうつせるレンズください」と言ってしょうもないレンズを選んでしまったことにそもそも端を発するが、ariaは、この2年。まさかレンズ選びに失敗したとは言えず、このレンズ一本で、いかなる難局をもしのいできた。
　一般家庭で、高価なレンズを複数買うぜいたくがそんなに許されるわけではない。この2年、きわめて汎用性に欠けるレンズながら、我が家では、けなすことがはばかられる偉大な存在であり続けてきた。
　しかし、事は二か月前にさかのぼる。
　３月にサークルのメンバーと河津桜に花見に行った妻は、この汎用性のゼンゼンないレンズに愛想がつきていた。河津桜のもとで、集合写真がとれないのである。桜の茶色の幹に寄り添うだけのサークルメンバーたち。……あきらかに花見旅行の風情はない。
　そして事件はおきた。
　４月、猫と夫を捨てて、長期の旅行をもくろむ妻が、旅行の前日、こともあろうか、広角28mmが撮れるlumi○というカメラ本体を購入したのである。先の失敗に業を煮やした妻は、いろいろ言い分はあるであろうが、交換レンズを買わずに、すぐに古びるカメラ本体を買ってしまったのである。何のための我が家のデジいちであるのか。レンズ交換ができるのが最大のメリットだというのに。
　この問題で、我が家の食卓は、紛糾した。デジいちがあるにもかかわらず、意味不明なカメラを購入した妻は当然のことながら糾弾された。また、新しいlumi○は、魅力的な広角を実現できるカメラでありながら、血祭りにあげられるところとなった。

　そんな矢先の鬼怒川オフ会開催である。
　カラオケボックスで歌っている姿を撮ればいいというわけにはいかない、大自然に囲まれた景観の地、鬼怒川温泉である。28mm広角があれば、これは是非とも持っていきたくなるではないか。
　しかし、妻に悪態をつき、lumi○をぼろくそにけなした、ariaは、いまさらそれを貸せとはいいにくかった。
　ariaは、AM3:00時、鬼怒川オフ会の装備品に苦悩していた。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　～　続く