😸翔くんのストーリー①：ママは蒸発、兄弟は先に保護、1人ぼっちで残された翔くんの捕獲劇

2020年6月1日(月) 2020-06-01T02:15:06+09:00 397 / 7

いやいや、報告がのびのびになっておりましてすみません💦💦
昨年6月に保護した翔くんのストーリーです。



保護してから短期間で理想的な里親さんに迎えられた幸運なケースで、ここにストーリーを展開する暇がなかったのですが、参考にしてほしい大事な話がありますし、翔くんの里親さんにも保護当時の話を日記に書くと約束したので、今からでも書かせてください🙇

ＫＩ町の話。そこでは新人ボランティアのVさんが、TNR(大人猫の避妊去勢手術して元に戻すこと)を頑張っており、私は別の現場を抱えていたので、Ｖさんからは時折相談を受けてアドバイスをしていた。
昨年６月12日ごろ　彼女が子猫３匹に遭遇したとメールが来る。　生後２か月位。翔くんはこのうちの一匹。



Vさんも自宅はキャパ一杯なので保護を迷った様子💦 みんな沢山抱えすぎている。うちもそうだし、彼女も例外ではない。　私は子猫は絶対保護したい主義ではあるが、別の現場で4匹の子猫を追いかけていて、それが捕まれば保護する予定になっていたので、それ以上手を出せない。　しかし、Ｖさんに保護しろとは言えない😓

彼女も迷っているのはメールでも伝わってくる😰😰😰
そこへ翌日になって、Vさんから私に「Candyさんならこの状況で保護しますか」との相談メールが。　

聞けば母親を避妊手術してリリーしたところ戻って来ず行方不明。　　子猫３匹取り残されて寄り添っており、餌場もあるかどうかわからないと😂

私はこれまで遭遇した4か月以下の子猫は全頭保護し、全てに里親さんを見つけて来たので、
私は「私ならする。絶対譲渡できると思うから。保護するなら全面的に里親募集協力するよ」と返事。

何と返事してくるかと思ってドキドキしていたら、

「一匹捕まえました」と。　
え😱😱😱😱もう？はやっ😱

そしてまたすぐに
「もう１匹捕まえました」と💦

あれー、保護場所も確保する前にもう動いちゃったの？という心配と💦
応援に行かなければならないかと思っていたのにすんなり捕まえてくれ、３匹目も難なく捕まるだろうとの安心とで複雑な気持ちでいたところ、

「３匹目はまた明日考えます、とりあえず２匹を病院に連れていきます」とメールが来る😓
あれ？ 1匹だけ残すなんてあり得ないのに、なんでだろうと拍子抜け。

捕獲器が2台しか無かったのかなあ、持って行ってあげれば良かったかなあ、と思いながら、
Vさんが３匹目を心配してないところを見ると、1人残しても大丈夫な根拠があるのかなと、
普段はかなり悲観的な私も、現場見てないし、仕事忙しいし、何故か楽観的に考えてしまった😓

そして翌朝 .Vさんからメールが。
「3匹目は保護しない事にしました」と😱😱

Vさんは、2匹(のちのレイとカイ)を病院に運んだところ、想像に反してシャーシャーと威嚇してきたので、人馴れせず自分ちに残ったらどうしようと恐れをなし,　それ以上抱えきれないと思った模様💦

仕事多忙で寝不足だった眠気も一気に覚めるほどのショック😱😱

いやいや、ダメでしょ、親も兄弟もいなくなり、餌場もないかも知れない所に２ヶ月の子猫独りぼっちで残しちゃ。　Ｖさんは兄弟が固まっているところで一匹だけ残してはならないということを知らなかったようだ。　Vさんが保護できないなら、私がするしかない💦　そう思った。

まず当面の保護場所は・・・っと。　別現場の4匹が捕まれば病院に預かってもらうように話はつけてあったので、病院は私のために4匹分のスペースを空けてくれているはず。　そりあえず、その4匹が捕まるまで、このＫＩ町の3匹を病院に預かってほしいと頼むことに。　

そして最後に一匹だけ残った猫の捕獲を急がねば。　独りぼっちになるとパニックしてギャン鳴きし、警戒が強くなってなかなか捕まらなくなる。　それは前年に保護した虎徹の時も捕まえるのに相当苦労したからよく覚えている。

仕事が詰まっていて、捕獲に出向けない私は、取り急ぎVさんに、その最後の子は私が保護するから捕まえるだけ捕まえてくれない？と依頼。
翌日は夜遅くまで仕事。深夜まで現場に捕獲に出たVさんから実況報告が入る。　1人になった子猫はパニックしてやはり終日泣き通しだった模様。　声はすれど姿が見えないとVさんからの報告。
私は仕事しながら気が気ではない。
Vさんからは、鳴き声もしなくなったので撤収しますと報告が来る。
超心配になるも、まだ仕事中だった私はどうすることもできず😂

翌日土曜日は雨。濡れたら体を寄せ合って温めあう兄弟もいない。　空き家があるらしいが、そこで雨露しのげる場所に入れるのか、誰か餌を運んでくれているのか全く不明。
雨が止むのを待って現場に行く事にする。

夜、雨が上がったので、私はまず約束していた別の現場に向かい、子猫は先にVさんが捕獲トライしてくれる事に。　私が到着したのは夜10時。　鳴き声は聞こえるものの、真っ暗で何も見えず。　また雨が降り出して鳴き声が途絶える😹　心配だが何も見えないので仕方なく帰宅。

翌日日曜日朝　現場へ向かう。　やっと明るい時間に現場が見えた。　猫がいると思われる空き家の周囲は高い塀で覆われていて、一人になった子猫がのんきにこの塀を乗り越えて外に出てくるわけはないと私は思った。　Ｖさんが数日前には3匹が塀に登ったり、外で遊んでいるのを見たと言っていたが、それは兄弟がいたからだ。　兄弟が目の前で捕まえられ、自分だけ一人になった子猫はパニックして出てこなくなるのだ。
私たちが空き家内に入らないと捕まえることはできなさそうだった。

Ｖさんが話をしておいてくれた隣の家の人が自宅内に入れてくれ、2階の窓から空き家の様子を見せてくれ、
裏の物置あたりで猫が鳴いていると教えてくれた


あ、いた！！　見えた。　一匹で力いっぱい鳴いている。


私たちが空き家内に入って捕獲機をしかけるしかない。

空き家に侵入することを躊躇していたＶさんに私は言った。　法的には不法侵入なのかもしれないけれど、このままでは子猫が生きられないかもしれない。　中に入らないと猫は捕まえなれない。　空き家の持ち主には連絡したくでもできないのだから仕方ない。　万が一　怒られたらあとで謝ればよい。が、猫の命を救うためなのだから、それで怒る人はめったにいないはず。　たとえ猫嫌いだったとしても、このままここで子猫が死んで死骸が見つかるのも嬉しいわけはないだろう。　それより保護してくれたほうがありがたいに違いない。　だから突入してよいと私は主張した。

Ｖさんは礼を尽くして、空き家の持ち主に、どういう理由で敷地に入らせてもらったかと、事前の了解をとれなかったことを詫びる手紙を書いて持ってきて、空き家の玄関に張り付けておいた。
Ｖさんは律儀だな。　

そしていざ空き家へ突入。　裏庭の方から声がする。　少し離れたところに捕獲機を置く。
入らない。　
ずっと鳴き声はしている。　
物置きの中か？
しかし　姿は見えない。

しかしまあ、この空き家は何年空いているのか。物が溢れている。　

物を移動させ、声が聞こえるほうに捕獲機を寄せる。
物置きの中にいそうだが、どこから声が聞こえるのか見えない。

そこへＶさんが親猫の鳴きまねをしてみると、それに返事をするように子猫が大声で鳴き始めた。
うまい、Ｖさん。　動画を載せたいくらいだ。
私でも本物の猫かと間違えるくらいだった。
よほどママが恋しかったのだろう。
Ｖさんの声につられて姿を見せた‼️




近付くとまた物陰に隠れてしまった。
猫が隠れている隙間の近くに捕獲器を近づけ、Ｖさんが親猫の鳴きまねで子猫を誘う。
そこに餌を置くと食べ始めた。　おびえながらも空腹には勝てなかったのか。
捕獲器の中にそろそろと入り、中の餌も食べ始める。
もっと奥まで入らないと捕獲器の蓋は閉まらない。
子猫だからなかなか奥までたどり着けない。




Ｖさんが、親猫の鳴きまねを続けながら、私に目で合図した。　手で蓋を閉めようかと。
大人猫の場合は、こちらが動くと素早くＵターンして逃げてしまうこともあるが、たぶんこの子は大丈夫だろうと思った。　ここで失敗したら二度と捕まらなくなってしまうからドキドキだったが、
私がうなずくと、Ｖさんは器用にも子猫のお尻を押して捕獲器の中に押し込み蓋を閉めた。

やった！！！！
時間は11時50分。　病院は12時まで。　ぎりぎりセーフ。
ほっとしてヘナヘナと崩れ落ちそうだった。

私は急いで翔を連れて病院へ。　風邪を引いていそうだったので、治療もお願いし、しばらく預かってもらうことに。

こうして、予定外にうちの保護猫となった翔は、早めに里親募集をするつもりではあったが、
雨に濡れたのが悪かったのか、体調を崩し、なかなか病院から出られなかった。
翔だけでなく、兄弟のレイ、カイも下痢が続き、しばらく病院生活だった。　　続く