私はマーベル、アメショの女の子。
私はラプンツェル、今はこの通り、囚われの身なの。
ハクビシンさんの魔の手から逃れるために、ネコ里離れたお家の二階に幽閉されたアメショの王女。
二階のお部屋はね、親父さまの魔法のお力で、固く守られているのよ。だからね、ここなら安全なの。
ハクビシンさんが退治されるまで、ワタシはこのお二階でひっそりと身を潜めているの。

それよか、ちょっとー、おとといの日記、お読みになりましたこと?
クロノスさまはハクビシンさんとお闘いになるなんておっしゃっているけどもムリムリ。
だってね、おとといだって、業者さんが下見に来た時、二階の押し入れに隠れてしまって一度たりともでて来なかったのよ。
業者さんがお帰りになって二時間ほどしてからお姿を現したの。
そんな殿方がハクビシンさんと闘えるはずないじゃない?
ワタシ?ワタシはちゃーんと業者さんにごあいさつしたわよ。
それが礼儀ってものだわ。
業者さんは我が家の救世主なのよ、ネコとして、当たり前のことだわ。

ワタシ?ワタシがハクビシンさんと出くわしたらどうなのかですって?
嫌だわ、ワタシがハクビシンさんと闘うはずないじゃない。
嫌あねえ、ハクビシンさんとワタシの間では闘いになんかならないわよー。
ハクビシンさんてネコなのよ、ジャコウネコ。。。
同じネコ同士なのよ。

だからね、ハクビシンさんはワタシのこと見たら、ひ と め ぼ れ 。
だって、ほら、ワタシって美しくて可愛いでしょ。
だからハクビシンさんはワタシの魅力に、い ち こ ろ 、なのよ。

えっ、なんでハクビシンさんが殿方なのかって?どうしてそんなことが分かるのかですって?
いやあねえ、そうじゃないと、この日記が成立しないじゃない。
細かいことは気にしちゃだめなのよ、ダメダメ。
それで良いのよ。
気にしない、気にしない。

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