ボクはクロノス、アメショの男の子。
「想ひ出」シリーズ、ずいぶん間があいちゃったけど、もう9回目なんだよ。
写真データのバックアップを整理していたら、ボクの昔の写真がたくさん出て来たの。
ボクが親父さんと出逢ったばかりの時の写真だよ。
生後6か月。
ボクはちっちゃっかったんだよね。
親父さんはボクを気に入って、ボクを迎えてくれたのさ。
でも、ボクは親父さんのこと、何も知らないじゃない?
ボクは親父さんと仲良くなれるよう、頑張ったんだ。
なんたってさ、仲良くなるには、お互いを知ることが重要だからね。

親父さん、カメラが好きなんだよね。
だから、ボクは親父さんがカメラをボクに向けても、嫌がらずに、たくさん良いポーズをしようとしたんだ。
親父さんが喜ぶポーズを一生懸命に練習したよ。
親父さんの写真はね、親父さんの腕じゃないんだよ。
ボクの協力があってこそなんだよ。
ボクってフォトジェニックなんだ。
このことはね、マーベルにも教えてあげたのさ。

やんちゃなところも見せたよ。
ボクは、ネコでしょ?
でもね、ボクは、ネコを被らなかったんだ。
ありのままのボクを親父さんに見せたの。
そうじゃないと、息苦しいからね。

親父さんが、お酒が好きなことも知ったんだ。
親父さん、毎晩、お酒を飲むんだ。
ボクもさ、親父さんと晩酌しようとして頑張ったんだけどさ、これは無理だったよ。
だから、親父さんがお酒を飲むときは、そばで親父さんのお話相手になったの。
親父さん、毎晩、本当に嬉しそうにお酒を飲んだのさ。

そうやって、ボクと親父さんは、みるみる、仲良くなったんだよ。
昼間、会社に行ってる間は独りぼっちで寂しかったけどさ、だから、なおさら、夜、親父さんが帰って来た時、嬉しかったんだ。
そして、ボクは毎晩、親父さんがお酒を飲んでいる時、いっぱいお話をしたの。
親父さんの幸せそうなお顔、よく憶えてるよ。
そう、ボクも、ものすごく幸せだなって思ったのさ。
これが、ボクと親父さんとの100日計画だったんだよ。

私にとって、クロノスは天使でした。👼
過去の「想ひ出」シリーズです。
よろしければ、ご覧下さい。
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