アタチ、姫たんなんだから。

アタチ、ママとごはんを食べに行こうとお散歩してたの。
そしたら。
自転車に乗った人が来て。
気が付いたら抱っこされてまちた💧

ママに、
「アナタがこのコのおかあにゃんなの？
アナタも一緒に行こうよ」って言ってまちた。

アタチはさんにん姉妹でちた。
ふたりのきょうだいは二週間くらい前の
たくさん雨が降りつづく前の頃に
急に居なくなっちゃいまちた。

ママはきょうだいの中でアタチだけをくわえて逃げまちた。
それからアタチはきょうだいには会ってまちぇん。
みんな元気なのかなぁ？

アタチはそのあとずっとママを独り占めして
大事に育てられたの。
ほら、おめめもおはにゃもきれいでしょ？
毛並みだってママがいっつもブラシかけてくれてたから。ふわふわよ✨
うふふ、アタチ、大事に育てられた姫たんなの。

だから、ママはアタチをひとりにしないでくれると思って。
「ママぁ、ママも一緒に行こうよー」って言ったんだけど。
…ママは一緒に来てくれなかったの💧

ママは私を抱っこする人に、今まで見たこともないような怒った顔で
「私の大事な娘よ！返しなさいよっ‼️」って
シャアーって言ったけど。

その人は、「アナタに会いにまた来るからね。ごめんね。このコは絶対に幸せにするから」って言って…
そのあとアタチを入れた袋の口を結んじゃったからもう何も見えなかった。

袋の口が開いたらどこかのオウチの中でちた。
「今だけだけど、アナタのお城よ🏰」って

なんだかきょうだいの懐かしいにおいがする気がしまちた。

この手…キライ。
ママに会いたいよ。
ママはどこ？？

でも。
「これ食べられるかなぁ？」ってお皿を出してくれたんだけど。
今まで食べたこともないような味で。
おいちくておいちくて。
…おんにゃのこなのにはずかちいけど。
おかわりしちゃった。

(この前『ちゃしー』のために買った金のだしカップが役に立ちました。
食べすぎは良くないと思ったので半分はちゃあくんとてんてんにあげたのですが
カップよりも小さなお顔をカップに突っ込んであむあむむしゃむしゃ食べました。)

そのあと、お顔をうにゅうにゅ触って。
「歯もちゃんと生えてるね。カリカリも食べられるかなぁ？」って。
また違うおいしいのをくれまちた。

アタチのお口にはちょっと大きかったけど。
こんなにたくさん食べたことないってくらい、
いっぱい食べまちた。

お腹がいっぱいになって、アタチのお城🏰で寝ていたら
少しするとちょっとだけ大きい男の子と
ちょっとだけ小さい男の子が帰ってきまちた。

「うわぁ～✨おんにゃのこ？
俺、妹欲しかったんだ。かわいいなぁー」ってちょっとだけちっちゃい男の子が言いまちた。

ん？アタチのお兄ちゃんになるんでちゅか？？

「このコ、あのときお母さんが連れていったってコ？
むぎちゃんとるいちゃんのきょうだい？
むぎちゃん、そっくり✨」ってちょっと大きな男の子が言いまちた。

むぎちゃん？るいちゃん？
アタチのきょうだいはお名前もらったの？

うふふ。くすぐったいよー。

ママは人間には近づいちゃだめって言ってたけど。
なんだかこの男の子たちの手、やさしいよ。
ママがにらんでた人の手も、おいちいものたくさん出してくれるよ。

なんだろう。変な気持ちだな。

そのあと、男の子たちと私を連れてきた人はたくさんお話して…

車っていうものに乗ったの。
アタチ、もうこの場所とはサヨナラなんだわ。
もうママには会えないんだって。
寂しかったんだけど。
ずぅっとちょっと大きな男の子のお膝の上のお城の中のベッドで、
男の子の手にナデナデされてるうちに温かくて眠たくなっちゃって、寝ちゃったの。

目が覚めたら、新しいお城にお引っ越しすることになったわ。

やさしい手が私を包んでくれたわ。

男の子たちの手が代わる代わる私をナデナデして。
寂しそうにバイバイだよ、幸せになるんだよって言ってた。

なぁんだ、アタチのお兄ちゃんになるんじゃなかったのね。

私を連れてきた人はとっても安心した顔をして、
やさしい手の人にお願いしますって言ってた。

やさしい手の人のオウチについたら、
さっき食べたのよりももっともっとおいちいものを食べさせてくれたわ✨

やさしい手の人なら大丈夫だから。
絶対にこのコのことを幸せにしてくれる人を見つけてくれるからって男の子に言ってたけど。
…うん、そんな気がする。

アタチ、姫たんだから。
シンデレラガールになるんだもん。

ほら、見てよ。
こんなにかわいく写真も撮ってもらったのよ✨

男の子は
「もし里親さんみつからなかったらウチのコになっていいからね。帰ってきていいからね」って言ってたけど。

あの男の子のオウチには
白髪で変にゃカツラかぶったオジさんがいたのよ。
このアタチに向かってシャーって言ったんだから。
失礼しちゃうわ。

そうそうアタチ、マヌル猫に似てるからって。
男の子たちに『マヌル』って名前をつけてもらったの。
あくまでも仮の名前よ。

だってアタチ、姫たんだから。
新しいお城に行ってもっともっと素敵なお名前つけてもらうの✨

アタチ、素敵なお姫様になるの✨

それじゃあみなさま、ごきげんよう✨

昨日父からの頼まれ事があったので
病院経由でいつもとは違うルートを通って
いつもより少しだけ遅い時間に
帰宅しようとしていました。

いつもにゃんこパトロールする道を通ったとき、
ふと見たらチビにゃんがヨチヨチ歩いているではありませんか。

自転車を止め様子を見たら、
おかあにゃんに連れられたチビにゃん…
すぐにこの前保護したさんにゃんのうちのひとり、おかあにゃんが連れ去ったコだとわかりました。
(前回おかあにゃんの姿は私は見ていませんでした)

チビにゃんは素手ですぐに捕まえることができました。

このチビにゃんをおとりにして、あのおかあにゃんを捕獲したい！
病院に連れていきたい！と思いましたが。

仕事帰りで使えそうなものは仕事の着替えを入れる袋１枚…(A４サイズほどの布製巾着)

そばで私を見ているおかあにゃんに話しかけてみても、
「私のこどもを返してください！」
じゃあ一緒に行こうよと言っても
「一緒には行けません」とシャーと一喝され。
一瞬チビにゃんを抱いた手を緩めましたが
チビにゃんは私の手にすっぽりおさまったまま逃げようとはしませんでした。

迷わなかったかと言われれば正直迷いはありました。

でも。
今、このチビにゃんを放してしまって後で後悔するくらいなら、
チビにゃんを保護したことを後悔したほうがマシだと思いました。
…だって素手で捕まっちゃうほどのコですよ。

こんな小さなコ、自転車に轢かれたって致命傷になるかもしれない。
悪い人に連れていかれるかもしれない。
それにこのコ…女子だ♀

というわけで。
こむすびたちへの説得もあったり
前回同様いろいろありましたが。

今回は。
とても信頼できる方と連絡をとることができ、
預かっていただけることになりました。
「駆虫薬もある、フードもある、かぜ薬もあるから大丈夫よ」って。

俺スイミングなんか通わなくてもいいからマヌルと暮らしたいよ…と悲しそうなちぃ兄、
移動途中も無表情なままマヌルをなで続けるおぉ兄、でしたが。
(前回は私もこむすびたちもモヤモヤなお別れをしなくてはなりませんでしたが)

私はぜぇったいこの方だったら安心してお任せできる方だから。
マヌルはぜぇったい幸せにゃんこにしてもらえるからとニコニコしていました。

マヌルをお願いしてからの、帰り道。
二人のかわりに空が泣いてくれているようなバシャバシャな大雨になりました。

でも二人はマヌルをお渡しして安心したのか
帰り道は寝てしまいました。

家に着いて目を覚まして。
おぉ兄は
「ねぇママ。俺、もし里親さんみつからなかったらウチのコにするって言ったよ。
でもさ。
俺、里親さん見つかっても、マヌルが幸せになれるならそれがいちばんいいことだって思うよ」って言いました。

ちぃ兄は
「マヌルはかわいいけど。
もう大きいけど、てんてんがいちばんかわいいよ！」って。

…あのときのもうひとりのコはどうしてるかなぁって。
生きてるかなぁ、雨に濡れてないかなぁ、お腹すかせてないかなぁって。
ずぅっと気になっていましたが。

さんにゃんとも野良猫から卒業することができました。

今回お世話になった方に心から感謝です。
そしてマヌルを預かってくださったやさしい手の方、
本当に本っ当にありがとうございます。
どうぞよろしくお願いいたします。

「ママ…帰り道に好きなもの食べて帰ろうねって言ってくれたのに。
まんぼうでお店空いてなくて食べられなかったから次はちゃんと早い時間に連れていってよね」
…う、うん。
だって帰り道、寝てたじゃん。

そんな月曜日の夜の出来事でした。

おむ母、今週土曜日も出勤なんです(本来は勤務先の学校公開日だったので。←中止になっても授業あり)💧
明日はこむすびの運動会練習公開日なのでこむすびたちの小学校に行ってから出勤。
今週は週明けからハードだわぁ💦