交通事故直後の話し

2021年9月29日(水) 991 / 0

　車で郵便局に行った帰り、自宅まであと３分のところで、前を走っていた車が突然停まった。下校途中の小学生が十数人、道路の真ん中を見つめている。

　イヤな予感。しかし予想ははずれた。前の車がゆっくり道路の端に寄って走り去ると、道路の真ん中に白猫が座っていた。

　小学生の中からおばちゃんが現れて、シャーシャーいってる白猫を抱っこして、道路に面した自動車修理工場の中に避難させた。

　どうしようか迷ったが、車を路肩に停めて猫のところに行ってみた。

　小学生が口々に猫が車にぶつかった事、車が走り去った事を話すので、状況がさっぱりわからない。

　白猫は鳴きもしないし、道路から避難させたおばちゃんが身体のあちこちを触ってみても、血も出てないし痛がりもしない。

　それでもやっぱり、このままにはできないから「病院に連れて行きましょうか。」と言ったあたりで、自動車修理工場のお婆ちゃん登場。

　この子はうちの子だからと言って抱っこして、猫も安心したような様子。小学生がまた口々に状況説明を始めたが、まるで話しがわからない。

　ちょっと様子を見ます（見た目は大丈夫そう）とお婆ちゃんが言うので、私は車に戻った。もうひとりのおばちゃんも、路肩に斜めに突き刺すように停めていた車に戻った。

　すると小学生が口々に、ありがとうございましたと言い出した。二人のおばちゃんに向かって頭を下げて、ありがとうございましたの大合唱。

　交通事故に遭った猫ちゃんを、私だけじゃなくて、たくさんの人達が心配した事が、何だか嬉しい出来事でした。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　

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