今回の講師の方は、ペット危機管理士の方々。
実際の災害時の事例や、前もって心掛けておく事、それからそのための準備についてお話を伺いました。
実際にあった事例としては、ペットが心配で避難できずに亡くなってしまった方の事例や、ガラスの飛散による怪我等。
それから、いざ捕まえようとしても捕まえられなかった事例。
他、ペットを連れて避難所に着いたはいいけれど、他の人とトラブルになってしまった例からは、ペットとの同行避難の際には、同行した家族達の中からリーダーを決め、統一したルール(ペットのトイレやゴミ、居場所に関する配慮等)を決めて、動物が苦手な人との共助ができる体制作りの必要性。
また、ワクチンの接種やマイクロチップの事前装着について。
ペット自身が他の人やケージに慣れておらず、ストレスで体調を崩した例からは、日頃からケージを身近なものとして慣れさせる事や、特に犬などの場合は、人が多い公園などで多くの人を目にする機会を持つ。また、野外キャンプへの経験の推奨。
躾をする事の必要性。
さらに、車中避難中、エンジンをかけて就寝中に猫が車中で暴れ、その際にパワーウインドウのボタンを足で押してしまい窓が開き、そのまま逃走してしまった例もあるので、車中泊の場合は、まずはロックをかけた上で脱走防止策を練る事の必要性。
人間への支援物資は即準備されたけれど、ペットへの支援物質には三日ほどの経過が必要。
特に療養食や薬は手に入りにくいし、宅配も場合によってはすぐには届かないので、ストックを最低限五日は用意。
命に関わるお薬も、少し多めにもらえないか相談を。
硬水をストックしている家も多いが、猫達に硬水は腎臓に負担がかかるので、家にある水が軟水かどうかのチェックが必要。
他には、避難所への経路を確認。(実際にペットを連れていくにあたって、危険はないか)
携帯が電源切れで、迷子になったペットの写真を表示して探す事ができない場合もあるので、ペット防災手帳https://images.app.goo.gl/bu64bCfoB6JPoHRZ6
への事前記入とともに、一枚は印刷済みの全身写真を持っておくこと。
(避難所では、受付でペットの氏名のほか、ワクチン接種の有無、マイクロチップ挿入の場合はその番号、体重などを聞かれる場合があるので、プロフィールを一覧で用意しておいた方がいい)
ペットの避難に関しては、「自助」が必要で、自分自身が備えておく事が前提。
避難所に連れて行けば、誰かがなんとかしてくれる。とは思わない方が良い。
ペット同行ガイドラインhttps://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h3002.html
は、ペット自身を守るためのものではなく、ペットの飼い主を守るためのもの。
ペットがいるから避難出来ない。ではなく、ペットがいるからこそ早く避難を。
ペットを守れるのは飼い主自身だと、心がける様に。と。
また実際の災害時に、飼い主が急遽怪我等で入院となったケースでも、近所の方が隙間から餌をやり続けたり、保護団体に連絡することが出来て、生き延びる事ができたペットもいる。
事前に近所の方達に自宅にペットがいることを公にしておいた方がいい。
「家に猫がいます」というシールを玄関前に貼っておく事も有効にもなる。
ペット同行避難の概要は、市によって異なるが、大抵の場合が同室避難ではなく別室避難になる。
私が住む市では各地域の小学校がペット同行避難の対象避難所になっているが、どちらも同室は認められていない。
別室がどの様な形になるかは、これからの話し合いにもなっていくが、実際の災害時にあったケースでは、大部屋にペットの種類関係なくケージを入れていく。という形や、状況によっては渡り廊下にケージが積まれていたケースもある。
それらは今後の課題にもなっているので、各市で話し合っておく必要がある。
私が住む市では、ケージ持参の上での同行避難が求められるので、簡易ケージを用意しておく事。
実際に多頭飼いだと、自分たちの荷物の他に、ペットの荷物や多くのペットを連れて避難するのは難しい。
なので、避難所以外の避難場所の確保も必要。
家の中が安全であるなら、家に残る選択肢もあるので、事前にハザードマップを確認したり、ペットと一緒に参加できる防災訓練に参加したりして欲しい。
との事でした。
ちなみに、ペット避難用のテント(床下から逃げない作りで、丈夫なシート使用、二重扉になっているテント)もあるみたいで、気になります。
結論、自分のペットを守れるのは自分次第という話でした😊


南海トラフの影響があると言われている愛知県。
この子達の命を守ってあげたい!と切実に思います。
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