鞠緒さん

鞠緒

兵庫県 30代 女性 ブロック ミュート

猫飼い歴=年齢。 一度はその栄光の歴史が途絶えてしまうも、僅か4日で復興。 現在は1号(♂)と2号(♀)と3号(♂)と4号(♂)の4匹が在籍中。

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67日目「転がっている風景が当たり前だからこそのミスリード。」
2026年2月18日(水) 122 / 0

朝早く、2号に叩き起こされた。
1号と3号と4号は、まだ夢の中のようだ。

「開けてー、開けてー。」

ゴロゴロと喉を鳴らしながら、私の右頬に頭突きをしている。
早速、昨日教えたばかりの“布団に入れて!”を実践しているようだ。

「…はい、どうぞ。」

中に招き入れると、2号は思いっ切り身体を伸ばす。
毛皮の先は多少冷たくなっているが、肉球は冷えていないので出たばかりなのだろう。

…そして、事件は起こった。

「んにゃあ!?」

少し重めの衝撃が私と2号を襲う。
驚いた2号は慌てて布団から飛び出し、辺りを見回す。

「誰よ!私の上に落ちてきたの!?」

キッと睨みを効かせながら、周囲を警戒している。
どうやら、一緒に布団に入っていた私は容疑者リストから外れているようだ。

「…ん?」

首を伸ばして3匹の位置を確認する。

1号は足元。
3匹は胸元。
4号は枕元。

全員、爆睡していた。
不機嫌そうに短い尻尾を振り、2号は慎重な足取りで眠っている3匹を眺めながら自分達を襲った犯人を探している。

「多分、気付けないだろうな。」

2号の後ろ姿を見送った後、私は落ちていた人形を拾い上げて棚に戻した。
音沙汰のないフリマアプリに出品するかどうか悩んでいるコレクションの一つだ。

「自分が落とした事に…。」

歴代の飼い猫達と復興組の明確な違いは、物を落とした時に罪悪感を抱くかどうかだ。
愛猫達は極力、落とさないように気を付けていたし、落とした時は申し訳なさそうに落下物を突いて戻そうとしていた。

…しかし、新入りの4匹は違った。

物を薙ぎ払うように闊歩する彼らには、そもそも障害物が認識できていない。
目の前で物が落ちても反応しないし、邪魔なら自らの手で落としていくのだ。

だから、2号は気付かない。
自分が棚の端まで動かしていたぬいぐるみが、自重に耐え兼ねて落ちてきた事に…。

「寒いから、早く戻っておいで。」

パシパシと布団を叩くと、駆け足で2号が戻ってくる。
機嫌が直った様子の2号を布団の中に仕舞いながら、目が覚めてしまった私は二度寝を諦めてぼんやりと天井を見上げていた。
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クロレッツ 2026/02/21

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