鞠緒さん

鞠緒

兵庫県 30代 女性 ブロック ミュート

猫飼い歴=年齢。 一度はその栄光の歴史が途絶えてしまうも、僅か4日で復興。 現在は1号(♂)と2号(♀)と3号(♂)と4号(♂)の4匹が在籍中。

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134日目「一週間前から経過日数がズレていた事に今、気付いた。」
2026年4月26日(日) 145 / 0

母が友人との食事会の帰りに声優さんのライブを少しだけ鑑賞してきたそうだ。
母の友人はあまり興味がなかったようだが、私の影響で「ポケットモンスター」や「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」のアニメを観ていた母はとても喜んでいた。

「最近、YouTubeを観たところだったもんね。」

「昨日の今日よ!やっぱり、格好良いわね!」

歌唱力に定評のある声優さんなので、母は大満足だったようだ。
撮影禁止の厳戒態勢だったそうなので私に見せられないのが残念だと言わんばかりの表情をしているが、ウキウキと楽しそうに語る姿を見ていると“まぁ、良いか”とも思う。

「そうだ、3号!お土産があるのよ!」

「オモチャ?」

「ううん、どちらかと言うと大人用かな?」

ゴソゴソと鞄を漁る母は、ついでと言わんばかりに人間のオヤツも取り出していく。
私は塩味のポテトチップスが大好きなのだが、母は棒付きキャンディーやチョコレートのような甘いモノばかり手渡してくる。

「あった、コレ!」

ほぼ最後に出てきた薄っぺらい袋を受け取り、中身を確認する。
ソレは夏にピッタリの薄い生地で出来た可愛らしいレースのワンピースだった。

「…ドッグウェア?」

「そう!本当は“S”が欲しかったんだけど、“M”か“L”しかなかったのよー!」

首元の紐を解いて紙製のハンガーを抜き取り、改めて確認する。
母は病院に行く時以外は首輪すら着けさせないくらい猫を着飾る事に難色を示すタイプなので、犬用とはいえ猫に着せる服を購入してきたのには理由があった。

「3号の首筋、ハゲちゃってるんでしょ?」

他の猫達と遊び慣れていない4号が3号の首の後ろを強く噛んでしまい、カサブタが出来てしまったのだ。
1号と2号が4号を追いかけ回すようになった時期と重なっている気もするが、3号の怪我と関係があるかは不明である。

「パッパー!ペロペロしてー!」

ポリポリと後ろ足で傷口を掻いていた3号が1号の元に走っていく。
しかし、1号の手前にいた私が3号のお腹をヒョイッと持ち上げて手早くワンピースに首を突っ込ませた。

「止ーめーてーよ!パッパにペロペロしてもらうのー!」

「はいはい、傷口が隠れたらね。」

ウニョウニョと暴れる3号の前足を袖に通し、位置を調節して紐を結ぶ。
首元が隠れているのかいないのかは微妙なところだが、エリザベスカラーを着けていた時より爪は当たらなさそうな気もした。

「おぉー、可愛い!瞳の色とも合っているし、お姫様みたい!」

眉を寄せて不機嫌を隠さない3号の頭を撫で回し、角度を変えながら全身を眺める。
薄い色合いの水色の瞳を持つ3号にピッタリのブルーのワンピースは、半分だけ流れている洋猫の気品さを強調していた。

「あぁ、そういえば目の色が青色だったわね。」

スマートフォンで記念撮影に勤しんでいると、母がポツリと呟いた。
ゴロンゴロンと不満げに転がりだした3号を抱き起こし、ムッとした表情も撮影する。

「気付いてなかったの?」

「うん。Mサイズが青色、Lサイズが緑色だったから選びようがなかった。」

1号と2号と4号も3号が着ているワンピースが気になるようだが、不穏な気配を感じて遠巻きに観察する事にしたようだ。
母はMサイズのワンピースを縫い直すつもりで購入してきたようだが、3号にピッタリだった事を考えると小柄の2号は着れるが大柄な1号と4号はLサイズも厳しいだろう。

「ズボンが無いと男の子らしい服が無いのが難点よね…。」

思案げに3号を眺めている母の言葉に苦笑する。
去年の12月に旅立った愛猫はオムツがズレないようにカバーを付けていた時期もあったが、3号はトイレの邪魔になるので未去勢の雄猫だがヒラヒラのレースを着こなしてもらうしかない。
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