「ん?黒?野良猫か? いや、しかし、白い部分があった・・・。」
そんな色合い、九割り方、決まってるでしょ。
「なるとか?母ちゃんか?」
そんなに素早く母ちゃんが走るわけないでしょ。
「なると~!!!」
頭の展開が緩い家族もこれはやばいかもと思ったことだろう。
なるとを探しに車庫に向かった。
やれやれ・・・と寝ていた管理人が廊下を歩いて玄関に向かおうかと思った矢先、
「ああああああああああ! にゃああああああああああああ!」
閉まった玄関扉の向こうで、悲鳴のような雄叫びが。
「早!」
開けろってことでしょ、と玄関を開けたら、なるとが勢いよく入ってきた。
そんなことも知らない家族が、なるとが出ていったに違いないとか言っているので、
帰ってきたことを教えた。
帰ってきたなるとの足は雨で濡れている。背中も濡れていた。
タオルで拭いたやったが、足は泥が付いている。
しょうがなく、お風呂で足下にお風呂の湯を流しながら、泥を落とさせた。
綺麗に拭かれたなるとは、腹が減ったというのでカリカリをもらいガツガツ。
あとは何事もなかったかのように振る舞うなると。
あんた、いったいどのくらい外にいたわけ?
3分?5分?
家を一周したの?
ビビリのくせに出るから行けないんだよ。
雨が降っていたのも予想外だったでしょう?
犯行は計画的に!肝を据えて!
そうじゃなかったら、やらない!






















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