猟師がいます。
鹿や猪、猿などの有害鳥獣を駆除する、
リアルな猟師です。
もっとも、猟だけで生計を立てているわけではなく、
彼の理想とする「自給自足」生活の中での、
収入+食糧調達の手段のひとつとして行っています。
私は、個人としては猟は嫌いなのですが、
農業へのダメージという視点からは、
必要な対策であると理解しています。
先日、彼の家に遊びに行ったのですが、
ものすごく山の中。
隣の家までおよそ500mも山を降りなきゃいけない。
牛糞をすきこんだだけの畑に、適当に種をバラ蒔き、
放っておいて生えてくる野菜を収穫するなど、
自然に近しい生活を満喫していました。
そこに猫がいました。
ものすごく大きい長毛の男の子。
たいへん元気で、よく懐いてるらしく、
彼が私たちと一緒に帰ってくると、
庭のあちこちを走り回っています。

↑写真は違う子ですが、こんな感じ
半年前に、この近くに棄てられてたのを拾った。
そう語ってましたが、
生後8~9ヵ月で、すでに体重が6キロほど。
大型種だよなぁ。。。
というあたりでピンと来ました。
実は、彼が住む隣町で、
ノルウェージャンのブリーダーが崩壊して、
このあたりのボランティアの方が、
熱心に里親様を募集していたのです。
それが丁度半年ほど前でした。
おそらく、そのブリーダーが遺棄したものと思われます。
ジョンと名付けられたその子は、
運よく彼に拾われて、
独り暮らしの彼の、大切な家族として人生を共に歩んでいます。
「旅が好きなんだけど、ジョンがいるから、もう旅ができない」
「ジョンがいるから、ここで定住かな?」
「1日開けただけで帰ってくると、悲痛な声で鳴くんですよ」
ひょっとしたら、
棄てられていたジョンと、
縁もゆかりもない地方の山奥に住む彼の境遇が、
いくつか重なるように感じられて、
お互いの孤独を埋め合わせるような生活を、
送るようになったのかもしれません。
一見無愛想な彼だけど、
そうした一面が垣間見えて、
人の奥深さが知れました。
また、
ワイルドな風貌の彼と、まるでライオンのようなジョンは、
ホントにいい組み合わせだなぁとも。
実は彼のところへは仕事の話をしに行ったのですが、
1/5くらいは猫話(笑)
イイ歳こいた中年男性が、何やってんだか・・・
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