白が続いて飛び込んでくる。
正確に言えば、羽ばたく鳥をくわえた白が飛び込んできた、かな。
「白ちゃん!!」
名前を呼ばれて返事をしたので白の口元が緩む。
そのすきに鳥は廊下の天井を飛び回る。
足元で、鳥に逃げられて慌てる白と、鳥をどうしたらいいのかオロオロしてるゾッチャ。
玄関ドアをあけたら、鳥はバササッ~っと飛んで行ってしまった。
後に残ったのは、鳥のふわふわした羽数枚。

ハッと気が付いて、「白ちゃん~よくやったね!すごいね~♪」とほめる。
庭のテーブルに行ってご褒美のクリチュータイム。
そう、白は聞いていたのだ。
昨日の会話を。
「ねぇ~車の前に鳥が落ちてるけど、だれが捕ってきたと思う?」
「ん~タイミング的には白だよね~トラは足、痛いし。でも鳥だよ?
白には鳥は無理じゃない?」
白がくわえてきた鳥は、鳩より小さいけど20cmほどの鳥。
昨日、庭に落ちて、いや置いてあった鳥と同じ鳥だった。
「だ~れも僕が鳥を捕ったって、信じてくれない・・・」
きっと白は傷ついたに違いない。
そして今日、今度は生け捕りという形で証明して見せたのだ。

ごめんね、どうしてもトラの俊敏さが目立ってしまうけど、白だって立派なハンターだね。
おっとりしてるようだけど、本当はやっぱり猫なんだね。

わかればいいのにゃ♪
満足そうな白だった。
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