
事務所の隣に住んでるYさん。
不思議なことに、私のことを気に入ってくれている、
稀有な人物のひとりだ。
そんなYさんと私の話題の半分は、
お互いを行き来するセンパイのこと。
もっとも彼女は、Yさん家ではルルと呼ばれている。
風邪に効きそうな名前だ。
たぶん「ぅるるるる…」と喉を鳴らしながら鳴くからだろう。
たいていセンパイは、私たちとの出会いを喜んでくれる。
そして私たちもセンパイと遭うと嬉しい。
さて、そのYさんは本日白内障の手術のため、
1日の入院となった。
気になるのはルル(センパイ)のことで、
昨日Yさんは私に「ルルのこと、1日だけよろしく頼むな」と言った。
田舎なので、外飼いの方が多いのだが、
彼女の場合事情が違うのは、実は本当の飼い主が別にいる、ということ。
ただ、今じゃほとんどYさん家にいるので、
Yさんもほぼ「自分の家の子」と思っているようだ(笑)
Yさん家から閉め出されたセンパイは、
ずっと我が事務所の外と中を行ったり来たり。
日中はほぼ事務所の中にいたが、
夕刻涼しくなると、事務所の玄関先にずっといる。
そしてYさんの車が帰ってくるのを、いつまでも待っているのだ。
センパイが何を考えているのか、ホントのところは分からない。
けれども、
こんな嬉しいことは滅多にないんだろう。
ヒトは照れや打算で、こんなにひたむきにはなれないから。
Yさんが、センパイを溺愛するわけが、分かる。
「明日になれば帰ってきますよセンパイ」
そんな風に声をかけて、本日は私が先に帰宅。
とっぷり日は暮れてるんだけど。
猫族って美しいな。
疲れた気持ちもどこへやら、今日もセンパイに助けられて、
私の一日も終わる。



















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