
ナミをうちで保護したとき、
「こんなに綺麗な子なら、すぐに里親さんが見つかるに違いない」と。
けれども彼は生粋の忍者猫で、
しかも母猫から覿面に野良教育を施されていた。
つまり、逃げてどこにいるか分からなくなる。
そして、全くなつかない。
ゴハンは大好きで、
隠れ家から出てきてはごっそり食べた。
そして私たちが近づくと、すばやく隠れ家に戻る。
まるでオオクワガタみたいな生態だ。


そのうち先輩保護猫のマルリ(当時はザク)と仲良くなり、
ナミも家になじみはじめた。
少しづつ打ち解けてはきたものの、
今だに近づくと逃げるし、彼が油断していなければだっこもできない。
心を許すことはできていない。
そのくせ、ゴハンは誰よりも早くねだりに来るし、
我が家で最も油断して眠っている。
彼の頭の中で、その矛盾する態度に、どう辻褄を合わせているのか、
全く分からないところが、大きな魅力となった。

今では彼を里子に出そうなんて気持ちになれない。
まったく、油断してしまった(笑)



















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