環境省の公開データから、
「飼い主からの保健所への猫の持ち込み状況」
について書きました。
保健所の猫の引き取り総数:62.137匹
うち、
飼い主からの持ち込み〔成猫〕7.488匹 〔幼猫〕3.658匹
計11.146匹の飼い猫が、飼い主によって持ち込まれている。
保健所の引き取り総数の約18%にも及ぶ。
都道府県ではどうか?
成猫の持ち込みが1番多かった所が、729匹。
幼猫の持ち込みが1番多かった所が、349匹。
この数値をどう考えたら良いのでしょう?
「え!こんなに無責任な飼い主がいるの!?」
なのか、
「意外に少ないね。」
なのか?
飼い主から成猫が持ち込まれるということは、
「終生飼養が出来ない人が猫を飼う」
現実があることを意味し、
飼い主から幼猫が持ち込まれるということは、
「一般の飼い主が猫の自家繁殖をしている」
現実があることを意味していると考えます。
逆の解釈すれば、
猫を飼う人間が、
「終生飼養」をし、「繁殖させない」ことで、
保健所に持ち込まれる猫を18%減らすことが出来る。
ということではないでしょうか?
ネコジルシユーザーは、
猫を愛してやまない人達ばかりなので、
「終生飼養」「繁殖制限」は当たり前の価値観と思いますが、
猫を「物」と扱い、不適切に飼養する人達を、どうしたら無くせるんですかね?
飼い猫を保健所に持ち込むということは、
「要らないから殺処分して下さい。」
の意思の現れなのだと私は考えます。
ブリーダーさんは、繁殖した個体を保健所に持ち込めません。
持ち込むのは一般の猫の飼い主です。
多頭崩壊もそうなのですが、
ちょっと考えれば分かることが出来ない。
後始末も自分で出来ない。
多頭崩壊をさせた人の言い訳は、
「こんなはずじゃなかった。」
「猫を救いたかった。」
がお決まりの台詞。
多頭崩壊の残酷な面は、「インブリード」。
近親交配は、約75%の確率で先天性異常を生み出してしまいます。
4匹に3匹の確率で、猫に何らかの先天性異常を与えてしまいます。
先天性異常には、水頭症、鎖肛、心臓疾患、口腔疾患、奇形などがあります。
故に私は多頭崩壊を起こす人に同情は持ちません。
同情されるべきは猫達だと思います。
「避妊去勢するお金がなかった。」
これも多頭崩壊を起こす人の言い訳のスタンダード。
だったら安易に関わるなと私は思います。
結局、猫に負担や障害を与え、
地域環境に迷惑をかけ、
事後処理の経済負担もボランティア任せにし、
強いては障害を有した子猫のその後を、
里親に託す。
1番得をしたのは誰でしょう?
多頭崩壊を起こした本人だけではないでしょうか?
多頭崩壊は、実名でしっかりとペナルティを受けるべきだと私は考えます。
先日、未避妊の雌猫がサカリで、
室内に放尿ばかりして困る相談を受けました。
何故避妊をしないのか聞くと、
先住の雄猫の去勢をしたから必要ないと思ったという感覚でした。
脱走してしまい、妊娠して帰ってきたらどうするの?
子宮蓄膿症などの説明をすると、
「それはまずい!病院連れて行かなきゃ!」
でした。
その雄猫も雌猫も、譲渡された「元保護猫」です。
脱走してしまい、妊娠して困ったの前の相談で良かったな…と苦笑いでした。
このcaseも、妊娠出産に至ってしまったら、
保健所に持ち込まれた可能性もゼロではなかった訳で。
(ただし、私の地域を管轄している保健所は飼い猫の持ち込みを断りますw)
飼い主による保健所への猫の持ち込み18%を無くせれば、
それだけで命を落とす猫を減らせる訳で、
保護譲渡されなければならない命も減らすことが出来る訳です。
飼い猫は飼い主の「財産」と扱われます。
行政も不適切飼養に対して「指導」に出向けても、
「財産」が故に、初期段階での介入に限界があります。
多頭崩壊になり、初めて直接的介入が出来るようになるcaseもある訳です。
「終生飼養」「繁殖制限」
私は当たり前に考えますが、
皆さんはどうですか?

ジィニャンの猫パンチを片手で受けながら、
ダラダラとまとまりに欠く文章になりました。



















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