1年前の今日、まだ私たちが眠っていた時間に、ナツちゃんは静かに息を引きとりました。
最近、ずっと「去年の今頃は」と思い返していました。
手術して、入院していた時期になるので。
私が入院した病院は、手術後1週間は急性期病棟で、その後リハビリを目的とした病棟に転棟するシステムでした。
急性期病棟では、窓から離れた所のベッドで、また病棟の窓から見えるのは隣の別の病棟という殺風景な景色。
だから、ずいぶん息苦しいような思いをしていました。
でも転棟してからは、窓の側のベッドになりました。
病院の側には川が流れており、窓からは河川敷が見えました。
向こう岸には桜が5、6本植えられていて、私はその桜の蕾が膨らんで開花し、満開になり散っていくのをずっと眺めていました。
車椅子から松葉杖に変わってからは、リハビリのため病棟内をよく歩いていました。
非常口が併設された大きな窓があって、そこからは私の家の方角を見ることができました。もちろん、私の家は見えませんでしたが。
「あの山の向こうに、ブッコとナツのいる家がある」と、日に何度も何度も眺めていました。
去年の日記にも書いたけど、ナツちゃんは私が入院する前から良くない状態でした。
だから、「もう会えないかもしれないな」と半ば覚悟しての入院でした。
でもナツちゃんは待っててくれたんです。
退院して家に帰った時、私の声を聞いて「ニャーッ!ニャーッ!」と大きな声で鳴いたブッコさん。
松葉杖をついていたため、なかなか中に入れずにいた間中、ずっと鳴いていたブッコさん。
やっと家の中に入ったら、後にも先にも見たことのない、必死な顔をして私を迎えてくれたっけ。
ナツちゃんはコタツの中から出て来なかったけど、引っ張り出すと、痩せて小さくなって癌だけが大きくなっていて、思わず息を飲んでしまったことを覚えています。
今思うと、お腹とお尻に大きな癌を抱えて、どんなに痛かったろう、苦しかったろうと思います。
それなのに私を待っててくれたこと、ありがとうね、ナツちゃん。
ナツちゃんは、最後の力を振り絞ったのか、その後、元気な姿を見せてくれたけど、次の日からはずっと寝たままになっちゃったね。
そして静かに静かに、空へ旅立ったのでした。
ナツちゃんの死の前後から、ブッコさんも体調を崩しがちになり、一時は持ち直したものの半年後にナツちゃんの後を追うことになりました。
だから今日はもう一つの苦難の日々が始まった日でもあり、二重の意味で悲しい感じがします。

今日はナツちゃんに、ピンクのバラとグリーンのカーネーションをお供え。
大好きだった“ちゅ~る”、生きていた時は食べられなかった猫缶も。
どうか、ブッコさんと一緒に仲良く食べてね。
今日はとてもいい天気。

正面の白い山は飯豊連峰。
この季節、新緑がきれいです。

少し前の写真。

庭の福寿草とミスミソウ。
バラを買ってしまいました。
徳永英明さんのファンとして、やはり我慢できなかった“レイニーブルー”

ただつるバラなんですよねー。どうしようかな。
フェンスに這わせられればいいけど、フェンスがないので、大きめな鉢にトレリスを立てて、になるでしょう。
写真のようにたくさん綺麗な花が咲けばいいけど。
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