ただいま、と言える場所。

…皆様にご報告かねて
自分の気持ちを整理するために書きます。
だらだら長文、毎度のことながらすみません。

～今回の日記には遺体の画像があります～

ちゃあくん。
2022年６月８日４時30分
私に撫でられながら逝きました。

前回日記をあげたあと。
私はちゃあくんが心配でリビングで寝ていたのですが。
おぉ兄がママが居ないと寝られない、と。私の横で寝ていました。

夜中。
ちゃあくんが私の横に寄り添っていることに気づいて。
すごく嬉しかった…
嬉しくて、安心して眠りについたのですが。

ちゃあくんの、床を爪でかく音で目覚めました。

前の日の同じ明け方に聞いた鳴き声と同じ声…
あれはちゃあくんの優しさだったのかな。
「この声聞こえたら起きてよね」っていう。

「あ″ーーー」って。
大きく長くひと声鳴いて。

少しして。
呼吸と心拍が止まりました。

何度も何度も呼んだけど。

もうしっぽを揺らしてお返事してはくれませんでした。

横にいるおぉ兄を叩き起こし。
「ちゃあくん、死んじゃった。
今ならまだあったかいし、やわらかいから。
たくさん触っておきな…」

おぉ兄は飛び起きて。
泣きじゃくって、ちゃあくんを撫でながらまた寝ました。

おぉ兄が眠りについて。
私も落ち着かなきゃと思って。

ちゃあくんを箱に入れました。
二人の洋服を通販で買ったとき、宅配便で届いた箱。
微妙に小さい気もしたけど、猫はぴったりサイズの箱に入ると安心するみたいだし。
ウチの住所ラベルがついているから、
もしちゃあくんが迷子になっても帰ってこられるよねって思って…

お風呂場でも枕にしていた、私の脱ぎたて部屋着のズボンを箱の中に入れました。

もしかしたらそろそろかもしれないと。
むぅちゃんの時にお世話になったペット火葬の場所に問い合わせしたり。
冷静に現実を考えたりしている自分と、
ちゃあくんが迷子になったときなんて考えている自分とのギャップに
おかしいな私、なんて思ったけれど。

どちらも同じ、私です。

逝かないで！と思う私も。
あぁこれでもう苦しまなくて済むんだねと思う私も。

同じ私です。

ちゃあくんは。
以前よりは小さくはなったけれど。
それでも大きくてしっかりしたコなので。
箱に入れたらみっちみちで。
身体がふっくらして。
元気な頃そのもので。
ぴったりサイズの箱を見つけて喜んで入って、そのまま熟睡してしまっていたちゃあくんみたいで。
息を吹きかけて、耳がプルプルしないのが
しっぽをパタンパタンしないのが
お口のなかの模様を見せながら大きなアクビをして起きてこないのが不思議なほど。
毛づやもよく、ふっくらしたちゃあくんのまま。

もしかしたら朝になったらお風呂場にひとりで移動してるかもしれない。
とも思ったけれど。

ちゃあくんは。
ちぃ兄が朝になって寝室から起き出してきても。
箱の中から出てきていませんでした。

あとから聞いたのですが。
ちゃあくんは、その日のちぃ兄の夢に出てきて。
「母ちゃんの言うこと、ちゃんと聞くんだよ。約束だよ」って言ったんだそうです。

朝からおぉ兄は号泣して。
私はどうにか気持ちを抑えるようにつとめて(それでも涙はあふれてきてしまうけど)
「猫と暮らすということは。辛いお別れをしなければならないということ。
最期を看取ることも、家族としてやらなければならないこと。
悲しくて、辛いけど。それよりもたくさんの思い出があるはずだから。
ちゃあくんも最期まで頑張ったんだから。
私たちも頑張ろうね」と言って。
箱の中のちゃあくんに最後の「行ってきます」をして。
それぞれ、登校しました。

職場の上司には、ちゃあくんの具合のことを話してあったし。
上司も高齢のワンちゃんと暮らしている方なので。
「おむすびさんちのねこちゃん、亡くなっちゃったんだってー」と周知くださり。
この時期なので週末までオウチに置いておけそうもなさそうなので、木曜日か金曜日のどちらかお休みさせてくださいと相談したら。
翌日の今日、お休みしていいよって。
「寂しいよね…子どもと同じだもんね」って。泣いてくださりました。

お昼休みに。
火葬の場所に電話して。
翌日の10時、と決まりました。

午後の仕事をしながらも。
あのコといた時間のことを思い出したら涙がこぼれそうになったけれど。
ちょうど水しぶきがかかる場所の担当だったので助かりました。

「ただいま」と。
いつもいたお風呂場を見たら。
ちゃあくんが使っていた『おぎのや』の水のみだけがポツンとあって。
それだけで涙が出ました。

ちゃあくんは、箱の中でまだ熟睡していて起きてきません。

こむすびたちが帰宅してきて。
「ちゃあくん、起きてこないねぇ」
「ちゃあくんのゴロゴロ、聞こえそうなんだけどなぁ」となでても。
やっぱり起きてはきません。

でももしかしたら起きてくるかもしれないし。
明日火葬してしまったら、もうこのフワフワを撫でることはできなくなってしまうんだと思って。
やっぱり明日の予約、やめようかなって思いましたが。

台所の炊飯器の中で。
前日炊いた混ぜご飯が糸をひいていることに気づいて…
「なんでいつもみたいに冷蔵庫いれなかったの？」とちぃ兄に言われて。
昨日、ちゃあくんの具合あんまりよくなくて。ずっとちゃあくんのことしか考えてなかったからごめんとあやまって。

そっか。
ご飯だって腐っちゃう季節だもん。
このままにしたらいけないんだって思いました。

宿題が終わった二人に、猫が食べたら危険なお花と、危険性が低いお花を調べて書き上げてもらいました。
それからお花やさんに行って、
ちゃあくんに似合いそうな、てんてんがもし食べてしまっても危なくないお花を３人で探して買ってきて。
ちゃあくんのそばに飾りました。

お花を飾ったら、なんとなく『お昼寝』ではなくなりました。

「ちゃあくん、もう起きないんだね」
身体は固くはなってしまったけど、まだホワホワでいつもの毛並みをなでました。

昨晩は。
リビングに三人と、ねこベッドの上に箱に入ったままのちゃあくんを置いて寝ました。
てんてんは、寝室のいつもの場所で寝てリビングに来て一緒に寝ることはありませんでした。

てんてんは。
ちゃあくんがお風呂場で過ごすようになってから、ちゃあくんとは距離をおいて。
一緒にいる姿は見なくなりました。
猫には猫の言葉でなにかを伝えあったり、言葉じゃないなにかでわかりあったりしているのでしょうか。

学校には、二人の担任の先生に二人が生まれる前から家にいた猫が今朝亡くなったことを伝え、二人のその日の様子を聞き。
翌日、お別れに立ち会わせたいので午前中お休みさせてくださいと連絡をして。
満足しちゃってた私は。
すっかり登校班にお休み連絡をするのを忘れて。

久しぶりにちゃあくんと三人で寝た私たちは、なんだかとっても安心して朝までぐっすり眠り。
登校班のママからのインターホンで目覚めました…

てんてんは。
私の上でフミフミしていました。

ちゃあくんは。
もう起きてはきません。

ちゃあくん。あと少しで出発だよ。
とっ散らかってるこんな家けど。
ちゃあくんの住み慣れたオウチとバイバイだよ…

みんな代わる代わるなでなで。

ほら見て。
ちゃあくんのしっぽってね。
しま、しま…しま、しましま、しま、しまなんだよ。
規則的な縞模様に見えて、実は違うんだよね。

ホントだー。

もう、ブンブンもユラユラもパタンパタンもしてくれません。

…しっぽの先まで大好きだよ、ちゃあ。

さぁ行こうか。ちゃあくん。

玄関を出るとき、私が靴を履くのに一瞬だけ抱っこしててとおぉ兄にちゃあくんの箱をもってもらったのですが。
「うぅわっ💦ちゃあくん、重て💦」って。
それでも軽くなったのだけど、やっぱりそこそこの重さのあるちゃあくん。

ちゃあくん、にゃん生で二回目で最後の「いってらっしゃい」
一回目は、ちぃ兄出産時に友人が赤ちゃん二人+猫ふたりは無理だよと数ヶ月預かってくださったとき。
私がお迎えに来るの、ずっと待っててくれた。

車のなかで。

いつもちゃあくんにはいってらっしゃいしてもらって、
行ってきますってしてたよね。

今日は、ちゃあくんに「いってらっしゃい」しないとね…

いつも、ちゃあくんにただいまってしてたよね。
ちゃあくん(とてんてん)が待ってるから、どこへ出掛けても早くオウチに帰ろう！って思ったし。
ちゃんと無事に帰らなきゃって思ったよね。

私、ずぅっと、二人が生まれる前からちゃあくん(とむぅちゃん)に行ってきます、ただいまってしてて。
ちゃあくん(とむぅちゃん)がいる場所が私の帰る場所、絶対に帰らなきゃ行けない場所って思って生きてきたんだよね…
だから。
ちゃあくんが居なくなっちゃうなんて考えられないんだよね…
って話しました。

「てんてんがいるよ！」
「そうだよ、噛むけど。てんてん待ってるよ」
…それは『待ち構えてる』でしょう？

ちゃあくんは、ほんっとうにイイコだったからね。
あんなにイイコはいないよ。
むぅちゃんもかわいいコだったけど、寂しかったり不満があるとわざとオシッコして困らせたり。
てんてんは噛む。
はっちゃんは脱走したし。
ちゃあくんはそういうの何にもなかったなー。
ずーーーっとそばにいてくれるんじゃないかと思ってたよ…

ちゃあくんが。
居なくなっちゃうなんて。

悪い嘘だったらいいのに。

火葬をしてもらう霊園に行く途中、パラパラと雨が降りだしましたが。

お別れの時には雨が上がりました。

「一緒に入れる、おもちゃやおやつはありますか？」と聞かれ。
「お腹がすいて、早く帰ってきて欲しいので。オウチで供えます」と答えました。
…だって、食べるの大好きなちゃあくんだもん。

ちゃあくん、ちゃあくん…何度もなでて、さわって。
ありがとうして。

お願いしますと言いました。

何度聞いても、人の時でも猫のときでも(犬のときでも)あの扉が閉まる音はたまらない…

火葬の車から立ち上る熱気がユラユラと見えて。
胸がギュウっとしました。

空には、青空がのぞいていました。

ちゃあくん、いってらっしゃい。
早くもどっておいで。
待ってるからね。

…三人でちゃあくんとお揃いの色の服で行ったんだよ。
みんな同じ。ずっとずっと家族だよ！

ちゃあくんは。
霊園の方も「立派なねこちゃんですね」と言われるくらいだったので。
予定していた時間よりも時間がかかり。

お骨も、投薬などもしていなかったので。
しっかり、長い骨も小さい骨も。
歯や爪も拾い上げることができました。

ちぃ兄は、私のキズの縫合や抜糸もそうですが。
理科で今、学習している内容だということもあり。
「これ、どこの骨だろう？」「なんの骨だろう？」と聞いてきます。
…あぁもう！とは思ったけれど。
それが救いなのかもしれません。

これはちゃあくんのシッポかな、
この長いのは後ろ足のここの部分、
こっちの真っ直ぐなのは前足かな。

「これは？」
これは背骨。この真ん中を太い血管や神経が通ってるから穴があいているでしょう？

「頭蓋骨？」
うん、ここの穴のところに目玉が入ってる。
こっちが上顎、下顎は…ちょっと崩れてるけどこの辺かな。

「グリグリは？」
グリグリは燃えちゃった。
グリグリも、元はと言えばちゃあくんの細胞の一部。なんだけど、暴走した悪いこちゃん細胞がグリグリになっちゃっただけなんだけどね。
もう燃えてなくなった！
ちゃあくんはもう、グリグリもなくなって自由に何でも食べらるようになったと思うよ。

大きかったちゃあくんは骨壺いっぱいに納められ。
ちぃ兄の胸に抱かれて帰宅しました。
おぉ兄は最期に取ってくださった、ちゃあくんの前足の足型を大事そうに持って…

帰宅してきて。
ちゃあくんはよく入っていたにゃんこテントのところに置きました。
後ろにはちゅーるが隠してあります。
てんてんに内緒でひとり占めできるように。

家でご飯を食べながら。
「なんか広く感じるね」
「いつも足元に、ここにいて足で触ってたのにな」
「踏まないように気を付けながら歩いてたのにな」と話して。

二人は五時間目から学校に行きました。
五時間目が体育なちぃ兄のクラスメートが「あ！こむすびくんのお母さんだ」「なんでちぃ兄来なかったの？」「ちぃ兄くんが元気そうでなによりです」とワラワラ集まってきました。

あれだけ号泣していたおぉ兄も気持ちを切り替えてしっかりとした足取りで教室へと向かっていきました。

こむすびたちはこむすびたちの世界でしっかり居場所を作って生きています。

少しずつ私の手を離れて行くのでしょう。

ちゃあくんは。
少し前から一緒に寝てくれなくなっていましたが。
もしかすると「ボクが居なくてもちゃんと寝られるようにならなきゃダメだよ」と教えてくれていたのかもしれません。(違うとも思うけれど)
ちぃ兄も「ちゃあくんのゴロゴロ音聞くと安心して落ち着いて寝られるんだよな。毎晩聞いて寝てたんだ」って。

この夏。
おぉ兄とちぃ兄はそれぞれ別のサマーキャンプに参加します。
もちろん私は同行しません。
行き先も日程も実施団体もやることもそれぞれ別。
抱き合わせ販売ではなく、バラ売りです。

「ボクが今までしてきたように。
これからはママがしっかりと『ただいま』を言える場所を作るんだよ！」

明日は私の誕生日。
ちゃあくんからは、大事なメッセージをもらったのかもしれません。

ちゃあくん。
今まで本当にありがとう。
大好きだよ。
これからもずっと忘れない。

だけど。
ちゃあくーん。

さびしいよー。

さびしくてさびしくて。たまらないよ。

早く帰ってきて。

これからもずっとそばにいて欲しいよ。

しばらくは。
誰もいないお風呂場を見て。
待っていても来ない足音を待ち。
広く感じる私の左側を見て。
こっそり泣きます…

本当は。
まだ。
ちゃあくんが居ないという現実を受け止めきれていない自分もいます。