誤嚥で死にかけた子猫のお話

2022年10月4日(火) 556 / 13

こんなことがあったという忘備録と
子猫のお世話をしている方にもお知らせしたいと思いまして。

現在うちにいる保護っ子、ウッドくん。

誤嚥で死にかけました。
誤嚥と聞くと、あるある、と思われるかもだけど。
こんなケースもあるんだよってことで。

ウッドくんは知り合いの保護活動者さんから、空きがあるなら引き受けてくれないかと頼まれた子。
レボリューション、ワクチン、ウィルス検査など一通り済ませて我が家に来ました。

我が家に来た時、推定３か月だけど体重１．２キロでガリガリ。
３か月なら大丈夫だろうと、１段のケージを組んだはいいけど
ガリガリゆえに隙間に体をねじ込んで脱走。
部屋は閉め切っていたので、あえなく御用となり。

耳に若干疥癬がありましたが、すぐに良くなり２週間の隔離も明けてみんなのいるエリアへ。

しかし。
９月１６日に引き受けて１０日経過したころから
咳と鼻水、目やにが出るようになって。
保護っ子は、保護して少しすると体調がガクッと落ちることがよくある。
それまでガチガチに緊張していたのがやっと安心したとたん、どっと疲れが出る
人と同じね。
だからウッドくんもそうなんだな、と思ってた。

みんなのいるエリアに行っても、我が家の大きいさんたちはみんなワクチン接種済み
よほどタチの悪いもんでない限りは大丈夫、のはず。

常備してある点眼と整腸剤を与えつつ様子を見てたんだけど
咳がなかなか改善しない。
悪化する前にと昨日病院に行って、抗生剤も処方してもらった。

そして今朝のこと。

朝普通にごはーん！ごはーん！くっしゅん、ごほっごほっするウッドくん。
あー抗生剤なかなか効かないねぇ、早くよくなればいいねぇ。
といつもどおりにロイカナキトン後期をいつもくらいあげて
うにゃうにゃしゃべりながら食べだして。

よしよし、と思って新入りの１か月くらいのチビ達がいる部屋へ行きご飯を出して。
そこからもどるまで約３分くらい、かな。

戻ってみるとケージで何やら暴れてる音がする。

どーしたどーしたと行って行ってみると明らかに様子がおかしい。
息が・・・？できてない？鼻クソ詰まって口呼吸でパニックか？と思って
鼻の詰まりを取ろうと抱っこしようとしたら、軽く噛まれた。
違う・・息が！できてない！吸えてない吐けてない！！

迷ったらダメな奴！と瞬間的に思って顔も洗ってない歯も磨いてないけど
パジャマを脱ぎ投げてブラして着替えてマスクして即病院へ。

我が家から病院までは車で５分だけど、今日に限って信号に全部ひっかかる
着いてすぐ「容体急変！息ができてないみたい！」とキャリーを渡して。

中でバタバタと処置をする音がして。
３０分くらい経過したころ、中に呼ばれた。

着いてすぐ息が止まって、即気管挿管したら戻ったけど
今また息が止まってしまった。
さっきは挿管したらすぐ戻ったけど、今度はすぐに戻ってない

と説明を受けてる間に呼吸が戻った。

二酸化炭素の量が異常に高いのが一目で分かる。

「吸気障害が起きることはよくある。
誤嚥でフードが詰まったりしたとき、隙間から空気は吐けるけど吸いにくいという状況は良く起きる。
けど、この子は今吸気だけじゃなく呼気（排気）もできていない。
呼気に障害が起きることは滅多にないし、ほとんどないこと。
原因がわからないから、今から内視鏡入れて検査します。」

と説明されて。

フードを食べている時に起きたはずだから、誤嚥では？
猫風邪で咳こんでいたりしたから・・

「誤嚥で詰まっていたとしても、気管挿管した時点でつまりが落ちるはず。
挿管後抜管して今また止まったから、誤嚥の可能性はないと思う。」

30分
レントゲン、血液検査、内視鏡が終了。

結果「誤嚥」
それも、直後のことではなく数日経過後に気道を塞ぐという珍しい出来事。

数日経過後、と判断した理由は

●内視鏡の動画を見せてもらったら、詰まっているフードが明らかにふやけている。
ご飯を食べだして数分後の出来事で、ここまでフードがふやけるわけがない。

●アンモニアの数値が爆上がりしている

ショック状態になるとアンモニア数値が上がるそうだ。
通常値が23～78のところ、上がっても200程度のはずなのに
799という恐ろしい数値。
ということは、ショック状態が継続していたということになる。

ってことはだ。
咳き込みだしたのが1週間前ごろ。
恐らくその時に誤嚥したものがひっかかってしまっていたと推察される。
が、運悪く咳き込んでもくしゃみをしても引っかかりが外れずそのままで過ごしていたわけで。
今朝、何らかの表紙にそれがパコっと気道を塞ぎ、今回のことが起きた。

前日の診察の聴診器では、今回のこれは発見できない？と聞いたら

「鼻水が出ていてズルズル音がしていたら、まずこれは発見できない。
しかも引っかかっていたところが、挿管で管を通す更にその奥。
肺に近い場所だから、これは内視鏡を入れないとまず見つけられなかった。
内視鏡で少々の処置はすぐできるから、即異物吸引したので事なきを得た。
病院に着いてすぐ呼吸が止まったけど、目の前で止まったから即処置ができた。
これが発見が5分遅れて移動中に呼吸が止まっていたら、リカバリーできたか怪しい。
気が付いてすぐ来てくれたからよかった。」

猫風邪だと思って・・・目ヤニと鼻水が出てたから・・・

「目ヤニと鼻水は、本来喉にある痰が気道が詰まることで上がって来てたんだと思う」

アンモニアの数値が怖いけど、後遺症は残らない？

「目が覚めて見ないとわからない。二酸化炭素濃度がものすごいことになってたから
低酸素で脳にダメージがないとは言い切れない。ぎりぎりの状態で何日か過ごしてたんだろう。」

ご飯めっちゃ食べるし、うちの子と追いかけっこしてたから
全然気が付かなかった、風邪だと思ってた・・・

「いや、これはこうならないと誰にも発見できない。
現に昨日うちでも風邪だと診断したわけだし。」

後遺症出たらどんな感じになるかな

「どの程度のダメージかはわからない。ちょっとぼーっとした子になるだけかもだし
不定期に発作が起きる可能性もある。」

あー、てんかん持ちのトッポみたいに？
（うちから譲渡した子で里親さんがケア中）

「そうそう、そうなるかもしれない。」

という流れ。
説明下手ですいません。

会話形式でお送りしましたｗ

血液検査の数値がむちゃくちゃなので、今日は点滴入れつつ入院。
明日午前中、容体が安定すれば退院、のはず。

焦った、マジで焦った。
殺してしまったかと思った。

こんなことが起きるなんて。
ごめんよごめんよ、長いこと苦しかったんだね。
気が付けなくてごめんよ。

だから・・・これだから子猫は嫌い。
一瞬で容体が急変する。
わかってたけど、こんなことは想定外。
猫風邪は侮ってはいけない、ホントそう。

私の保護っ子たちの譲渡条件に

☆子猫なのでお留守番が短いこと（５時間以内が希望）
（先住がいなくて１匹での譲渡の場合は、お留守番が極力ないおうちを優先）

と入れてます。
これについて、専業主婦かパートもしくはテレワークの人限定なのか？
そんな家庭がどれだけあると思うんだ！とたまにプンスカ言われることがある。

けど、今回みたいなのは初めてとしても、容体の急変はこれが初めてではない。
それほど子猫ってのはデリケートな生き物なのですよ。

どうかどうかウッドくん
後遺症なしに復活しておくれ

それと・・・
言いたくないけど・・・
諭吉、何人家出するんだろう・・・

命だもんね、がんばろっと

53 ぺったん