
いつものように、大好きだった金缶をお供えしましょう。
金缶、実はうちの近所には売っていなくて、県庁所在地まで行かないとないんです。
田舎ってやーねー。

ブッコさんの最期の頃を思い出すと、今でもきゅっと胸が締めつけられるように感じます。
特発性前庭疾患を発症してからは、なんだか顔つきも変わり、歩いていてもよろけ、
しばしばコロンと転んで、自分の身体が思うように動かない、辛かっただろうと思います。
極度の貧血で真っ白になった肉球。
この貧血だけでもずいぶんと辛いだろうに、なんでそのうえ特発性前庭疾患まで、と神をも怨む気持ちでした。
今でも思います。ブッコさんが何をしたっていうの?
と。

ブッコさんの亡骸は1日は手元に置いておきました。
亡くなった当日は仕事を休みましたが、次の日は仕事に行きました。
仕事に行く前、それから帰った後、ブッコさんの亡骸に挨拶していました。
身体を撫でると、いつもと同じ毛皮の手触りの下に、硬く冷たくなった身体がありました。
いつもと違う冷たい感触に、この亡骸はブッコさんであって、もうブッコさんとは違うものなんだ、と思い知らされた気がしました。
それでも火葬が終わって、触れる亡骸が失くなってしまうと、あんなに冷たく硬くなった身体でも、あるとないとでは全く違うんだな、と強い喪失感を覚えました。
保健所に連れて行かれる時に怖い思いをしたらしいブッコさん。
我が家に来た最初の頃は、警戒心MAXでした。
だけど不思議なことに、シャーッとか猫パンチはしなかったんですよね。
ほんの少しだけど、身体も撫でさせてくれたし。
だから、もしかしたらどこかで飼われていたのかな、とも思います。
そこからだんだんと心を許してくれて、デレデレの甘えん坊さんになりました。

三毛みけシスターズは、人から危害を加えられ怖い思いをした事はないはずですが、ブッコさんのようにデレデレではありません。
そこはオスとメスの違いなのかな、と思います。
あくまで私のイメージですが、オスは甘えん坊、メスはクールな気がします。
私たち家族に慣れてからは、我が家のヒエラルキーの頂点に立っていたブッコさん。
今頃の季節、コタツの中はブッコさんが占領していました。
コタツから出て来ると、今度はヒーターの前。
ヒーターの風が当たるコタツ布団の上がお気に入りの場所。
そこは私がいつも座る場所のすぐ傍で、よく一緒に寄り添ってうたた寝していました。
残念ながら、三毛みけシスターズはそういうことがないので、寂しいよブッコさん、と胸の中で声をかけてしまいます。

三毛みけシスターズがやって来ていなかったら。
私はただ、ダラダラボーッと日々を過ごしていたかもしれません。
今でも私はブッコさんがいちばん好きで、会いたい、早く会いに行きたい、と思っています。
でもそんな風に思うばかりで、空虚に残りの人生を過ごしてはダメだ、とブッコさんが三毛みけシスターズを送り込んできた気がするのです。もちろんナツちゃんもね。
三毛みけシスターズに振り回される、刺激のある毎日を送っています。
怠惰な私には、それくらいが丁度いいかもしれません。
この歌、私が憑依して歌詞を書かせたんじゃないかと思うほど、私のブッコさんへの想いそのもの。
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