鞠緒さん

鞠緒

兵庫県 30代 女性 ブロック ミュート

猫飼い歴=年齢。 一度はその栄光の歴史が途絶えてしまうも、僅か4日で復興。 現在は1号(♂)と2号(♀)と3号(♂)と4号(♂)の4匹が在籍中。

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284日目「これは全て“夢”の話です。」
2026年9月23日(水) 12 / 0

祖母の家の二階にあるトイレ。
大量のトイレットペーパーの芯棒が入った袋がぶら下がっているが、コレは一階に置いていた筈なので首を傾げながら扉を閉める。

「…変なの。」

台所から出ると、三階から下りてきた1号と2号と3号と4号が足元を駆け抜けていく。
猫嫌いの叔母の飼い猫はまだ三階に居るようなので、復興組の四匹は先に一階に待機してもらう事にした。

「…先に行っとくの?」

「どうして?私達だけ先なの?」

「入れてね!入れてね!」

「ヤダー、ヤダー!一緒が良いのー!」

ガラスが嵌められた引き戸を閉めると、猫達がペチペチと抗議を始めた。
1号と2号は階段をドタバタと走り回り、3号は鳴き叫び、4号に至っては隙間から身体を捩じ込もうと躍起になっている。

「相変わらず、騒がしいわね。」

一階から上がってきた叔母が呆れたようにため息を吐きながら、飼い猫の名を呼ぶ。
ワラワラと叔母の足元を通り過ぎて一階に向かう大量の子猫達は、復興組と合流したようで一気に騒がしくなった。

「何匹いるの?」

「捨て猫が数匹、次のがソレより多いわね。」

第一陣は縞々で、1号や叔母の飼い猫と似たような色合いの子猫達。
第二陣は白地が多く、何匹かはスコティッシュフォールドの血が流れているのか折れ曲がった独特の耳を持っていた。

「そう言えば、テニスの壁の張り紙の事だけど…。」

「何の事?」

「塀の所。潰すのかしら?」

「…知らんがな。」

薄っすらと路地裏の風景を思い返す。
何となく、掲示板のような物があったような気もしないでもないが、“行き止まりに立てられた物をワザワザ見に行く人もいないだろう”としか思わなかった。

…バタバタッ!

暴れ回る猫達の事が気になり、引き戸を開けて下を覗き込む。
行ったり来たりの上下運動を続ける猫達の先に見えた玄関の扉が、何故か開いていた。

「何で、玄関に隙間を開けとんねん!」

立ち上がり、一目散に玄関に向かう。
子猫達を踏まないように気を付けながらなので遅々として進まないが、何とか一階まで辿り着く。

…ガチャッ!

閉めようとしていた玄関の扉が外側に引っ張られ、近所に住む男性が家の中に入ってきた。
広がった隙間からビュンビュンと猫達が逃げていくが、復興組以外の猫が何匹いるのかが分からない。

「待って、待って、待ってー!」

ポカンと扉を開けたままの男性を家の中に突き飛ばし、コレ以上の迷子を出さないように玄関を閉める。
外に出る前に裏口を確認しようと勢いよく振り返ると、階段の上から叔母が不満そうな顔でコチラを見下ろしていた。

「…変な“夢”。」

目が覚めたので、とりあえずメモ帳に見た夢の内容を箇条書きする。
この後、さらに物理的にぶっ飛んだ夢も見たが、コレには猫が登場しなかったので省略した。

「嫌な夢だからこそ、夢で良かった…。」

歴代の愛猫達の中には数匹、様々な事情で迷子になってしまった猫もいた。
地震で離れ離れになってしまった猫達の中には間に合わなかった子達もいるが、どんな形であれ全員と再会できた事がどれだけ奇跡的だったかは身に染みて分かっているつもりである。

「私も昨日、1号が脱走する夢を見た時に思ったけれど、ウチの親戚連中は危機感というモノが欠けているからね…。」

寝ぼけ眼のまま母に夢の話をすると、こめかみを押さえながら苦々しげに呟いた。
1号の旧名と同じ名前の猫を飼う親戚は庭の手入れをする際に猫達と共に外に出てくるし、2号の旧名と同じ名前の猫を飼う叔母は飼い猫を抱いたまま玄関の扉を開けてくるので、私と母が何度もしつこく止めるように注意しているが唇を尖らして目を逸らすだけなので困っている。
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tugu 4時間前

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