鞠緒さん

鞠緒

兵庫県 30代 女性 ブロック ミュート

猫飼い歴=年齢。 一度はその栄光の歴史が途絶えてしまうも、僅か4日で復興。 現在は1号(♂)と2号(♀)と3号(♂)と4号(♂)の4匹が在籍中。

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302日目「三回目に挑戦する気力はないが、ノミ取りシャンプーがまだ残っている。」
2026年10月11日(日) 20 / 0

昨日、久しぶりのお風呂を体験した猫達。
我が家に来る前に何度か入っている可能性はあるが、ウチの子になってからは二度目なので私も母も入れる前は不安があった。

「お母さんは別に好かれてはいないから構わないけれど、今まで以上に避けられちゃうのかしら?」

「私の方がヤバいかもしれない。ほら、前にも似たような事があったし…。」

ペットショップに勤めていた母が手早く洗い、残りの作業を私が引き受ける手筈だった。
普通に考えれば嫌な事をしている母の方が危険が高くはあるが、猫の思考は複雑なので油断できない。

…何故なら、私は助けた猫に干支が一周する程度の期間、嫌われていた事があるからだ。

去年の12月に旅立った愛猫が若かりし頃、棚から足を滑らせてカーテンに爪を引っ掛けてしまったところを救出した時に悲劇が起きた。
“お前の所為か!”と言わんばかりの剣幕で怒る愛猫を前に呆然とする私を見ていた母は、腹を抱えて大笑いしたのである。

「面倒臭がって私に回収させたお母さんが嫌われずに、立ち上がって助けた私を嫌うなんて酷い話だよ。オマケに、第一発見者は笑い転げるだけだしさ…。」

「まぁ、最後は仲直り出来たんだから良かったじゃない。ソレに、嫌われていた時ですら、お母さんよりアンタの近くに居た訳だしね。」

名前を呼べば空気の抜けるような威嚇をされ、気配を感じて昼寝から目覚めた瞬間に顔面を引っ掻かれるという散々な扱いを受けはしても、その時期ですら八の字を描くような動きで擦り寄られてはいたし、一緒に寝るのも私だった。
他の猫達に釣られて寄ってきていたのか、何か思う事があったのかは分からないが、そんな天邪鬼でトイレ問題を抱えた彼女の事を一度も嫌いになれなかったのが私の密かでもない誇りである。

「大丈夫よ、他の猫達はそんな事なかったんでしょう?」

「うん。アレからカーテンに爪を引っ掛けた猫を助けるのが怖くなったけど、他の猫達は感謝してくれたからね。」

他の猫達は自分から助けを求めたり、救出後にスリスリと甘えてきたりしていたので、大多数の猫はちゃんと状況を理解していたのだろう。
しかし、一度でも例外に遭遇すると身構えてしまうのは仕方がない事なのだ。

「…とか、言っていたのにねー。」

「…ねー。」

私と母の手が届く範囲で毛繕いに勤しむ復興組。
その毛皮はフワフワのサラサラであり、リンスインシャンプーの効果が存分に発揮されていた。

「最近は雨ばかりで日光浴もロクに出来ていなかったし、丁度良かったね。」

「匂いはあんまり好きじゃないけど、毛が艶々していて綺麗よね。」

温厚な性格の1号も、先陣を切らされた2号も、殿を務めさせられた3号も、大暴れした4号すらも入浴後に人間達への対応を一切変えなかった。
意外と“恐るるに足らず”だったのか、人間の気まぐれに付き合うのが当たり前すぎて慣れているのか、前の家で入れられていたのを思い出したのかは分からないが、私も母も心の底からホッとした。
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