猫履歴（４）三代目元－第一章－

2011年3月11日(金) 492 / 4

サム、元気と話していきましたので
現在のにゃんずの兄、元のお話を
元は、父がペットロスにならないよう
母が、地元のショッピングセンターにあるペットショップの
里親募集コーナーでもらってきた子猫でした。
買い物から帰ってきた母が段ボールを抱えて
リビングに来て、その箱から猫の鳴き声が聞こえてきたのに
たいそう驚いたそうです。
箱を開けてみると、一匹のキジトラ猫が
それが元でした。最初、父は、
二代目元気と名付けようと思ったのですが、
母の「元気と比べてしまうから、元にしよう」の一言で
元になりました。
私が、買い物をするのに、電話をしたら、
父が「○○（私の本名）、元がおるで。」と嬉しそうに
なんの事か私にはわからず。「はぁ？」と思いながら聞いていると
「早よ、帰ってきぃ」とケータイを切られてしまいました。
ご飯を買って、家に帰ってみると、
小さな猫が、それが私と元の出会いでした。
先住猫であるサムは、受け入れたのかと聞くと、
「お尻を舐めたから、大丈夫や」と父から聞き。
ホッとしたのを覚えています。
元は世話焼きの気があったのか、自分より、
遙かに年上のサムの毛繕いをしようと思い、
向かっていくのですが、
サムにポンと頭の上に手を置かれ、
ふにゃふにゃ鳴いているのです。
両親は元に「元、サム兄ちゃんは、君より体が大きくて、
年上なんだから、勝てないよ」と言っていたそうです。
ワクチン接種、去勢手術と経て、２００５年のある日の事、
ある事件をきっかけに元は、私にべったりの甘えん坊に
なっていきました。
ある事件とは、母の逝去でした。
２００５年６月の終わりある日の事、
母が入院する事になりました。
病名は特発性血小板減少性紫斑病という病気でした。
二週間足らずの２００５年７月６日、
６１歳で母は逝去しました。
それ以降です、元が、私にべったりになったのは、
寝るときは、私の腕枕で体により沿い、
まるで、私を守るかのように。
もしかして、元は、亡くなった母から、
私を寂しがらせないように託されたのかもしれません。
それから、三ヶ月後、サムが亡くなりました。
元、これからもずっと一緒にいようね。
元が、元気で長生きできるようにご飯には気を遣うからね。

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