安倍よ、お前もか?!

2007年3月26日(月) 2007-03-26T22:51:58+09:00 483 / 0

　２５日の日曜日、能登で大地震（震度６強）が起こりました。

　中越地震のとき、阪神・淡路大震災での村山首相の無策振りを糾弾した経験を持つ小泉首相は、官邸からヘリを飛ばせばあっという間に到着できるにもかかわらず、陸路をたどった田中真紀子女史に後れを取って現地入りしました。
　その後、現地視察に訪れた「議員先生」の中には、「わたしに仮設トイレを使えというのか」と怒鳴り散らした人もいたそうです。
　報道陣の車で物資輸送の車が避難所に横付けできなかったり、報道陣のヘリが無造作に飛び回るために、救援の自衛隊ヘリの活動が制限されてしまっていた・・・という話も聞きました。

　ボランティアにＳＴＯＰがかけられているそうですが、首相の安倍はどこで何をしているんだ・・・とわたしは怒り心頭です。
　余震が続いていて危険性が高い・・・ということで側近に止められているのかもしれませんが、危険性が高いからこそ「政府のトップ」が現地入りして「皆さん後は引き受けました」と声をかけに行くべきなのではないでしょうか?
　よしんば、余震に巻き込まれて命を落とすことがあったとすれば、不謹慎な言い方かもしれませんが、「参院選の捨石」としてこれほど劇的な死はありますまい。・・・大平首相や小渕首相のときよりも、はるかに大きな同情票を政府与党に勝ち得るでしょうし、第一、かつてない被災地での落命は子々孫々まで語り継がれていくことでありましょう。・・・小手先の支持率上昇のための姑息な策より、困ったときこそ手を差し伸べあえる「美しき国」の礎足るべし・・・戦で死ぬことだけが名誉の死でないことを身を以って率先垂範されてはいかがなものでしょうか?!

　話は、村山首相のときのテイタラク・・・自分に自衛隊の最高指揮権があることを実行できずにいたころ、ある海上自衛隊の船は速やかに神戸の港に横付けをしていたそうです。
　艦長は「文民統制」の原則を貫くために首相の指揮を待っていたのだそうですが、一向に命令が降りてこない・・・その間にも水と食糧をはじめとする物資が不足し、ガス会社と電力会社の協力ミスから一気に多数の地点でガスに引火した火事が発生していました。
　艦長はもう待てない、国民を見殺しにして自衛隊法に従うくらいなら・・・ということで船からの物資放出・配送・火事の鎮圧に向かうよう「艦長命令」を発したそうです。部下は誰一人「文民統制の原則」を口にせず、「国民の窮地」を救うために黙々と働いた、といいます。
　やがて、艦長は降格・部下にはすべて戒告などの処分が後に下されました・・・でも、その処分を言い渡した将校の口からは「われわれは文民統制の原則の下、諸君を処分せざるを得ない。が、諸君はわが自衛官全ての誇りであることを銘記されたい」という言葉が出たそうです。

　かつて治安維持法にただ一人反対して右翼の青年に命を奪われた山本宣治のごとく・・・「○○独り孤塁を守る」という気概を示すトップ、被災地で命を落とすことをも厭わない為政者はは現れないものでしょうか?!