「ただいま」と手を振る。何か言いたげな口元に。
鍵を出して、玄関の扉を開ける間に姐さんは、階段を駆け下りてくる。
開けるとそこに姐さん鎮座。

毎度のこと。
けれども、いつまでも慣れないのは戸惑う私。
そんなに私はいいニンゲンではないからね。
それでもそう、君が私を必要としてくれるなら、
私はそれに相応しい道を歩もうと思うのです。
君の瞳にうつる私が、私自身いつか誇れるようになるまで。
みっちりした君の身体を抱きしめて、
ころころいう音が、何とも嬉しいじゃあないか。
特別な記念日なんてなくたって、
毎日がこう幸せなんです。



















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