そこで、わたしの元へ来る前のむーをご存知だという方（以下A様）からご連絡をいただいたんです。
A様は、以前にむーが野良で生活していた地域にある介護施設のスタッフさんでした。
むーが産まれて間もない頃から約1年間、介護施設内でスタッフの皆様と施設の利用者の方々みんなでご飯をあげ、愛情注いで育ててくれていた方でした。
むーは5人兄弟だったらしく、1人は生まれてすぐに地域の方が引き取っていかれたそう。もう1人は心苦しいことに生後何ヶ月かで交通事故に遭ってしまったとのことでした。
右奥がむー↓
お母さんは人間に恐怖心を抱いていたらしく、滅多に顔を見せなかったそうで、子どもたちに何度かおっぱいをあげる姿を見られたそうなのですが、ある日に大怪我をしてやってきたところ保護しようと試みたら逃げられてしまい、そのまま姿を見ることはなくなってしまったそうです。
その後、むーを含めた残る兄弟3人（むーと、茶白の男の子、キジ白の女の子）は、今年の春頃まで介護施設内で生活し、突然姿が見えなくなったのでずっと心配され、定期的に地域の迷い猫情報を調べておられたとのことでした。
女の子は施設内に来た時から桜カットがされていたらしく、むーと茶白くんもそろそろ、と思っていた頃に姿を見られなくなってしまったそうです。
A様から聞いたお話によると、むーは小さい頃からとても気弱な子だったそうです。
一番小さい体格で産まれ、兄妹達がママのおっぱい貪る様に飲んでる時に、1人出遅れてなかなかありつけなかったりする子で、ちゃんと大きくなれるのかと心配されていたそうです。
他の野良猫ちゃん達が縄張りに入ってきても争うことなく、大人しくじっと座っている子だったそうで、兄弟の茶白くんの後をいつも追って歩いていたそうです。
男の子同士にもかかわらず、いつも一緒に寄り添っていたそうです↓
今年の春に、茶白くんが女の子を探しに介護施設の外に出ることが多くなり、少し寂しそうな顔をしながらいつも帰りを待っていたそうなのですが、ある日に勇気を出して茶白くんの後を追い施設の外へ踏み出したとのこと。
そして元親様のご自宅庭に居住地をうつしたそうです。
元親様のご自宅庭には、むーと茶白くん、そしてどこかで出会った野良くんの3人でいつもご飯を食べていたらしく、兄弟の1人だった女の子はその時点で違う道を歩んで行ったんだと思います。
元親様が餌付けをしている時も、むーは茶白くんと野良くんよりも出遅れてやってきては、やっとご飯にたどり着けても横取りされてしょぼんとしてしまうような子だったそうです。
むーは少し小柄なことと、鳴き声が高くおっとりしているため、産まれて1年は経っていないと思っていました。
病院へ連れて行った時も、推定年齢を先生に聞いたところ、まだ成猫ではないでしょう、とのことでした。
ですが、A様からむーの生い立ちをたくさん教えていただき、今むーは産まれて1年半経っています。もう成猫ちゃんだったんです。
わたしと暮らし始めて、初めは警戒心があったのですが、今はとても大人しく、甘えん坊でたくさん寝る子です。
そして、A様にむーと兄弟達がまだ子猫だった頃のお写真をいただきました。
最後に会ったのがいつか、もうだいぶ前だと思いますが、妹のような存在であっただろう女の子の写真を、スマホで拡大して、むーに見せたんです。
今まで、YouTubeの猫ちゃんの動画や写真をむーに見せても、なんの反応もなかったのに、兄弟の女の子の写真を見せたら、むーが目を見開いて、しばらく見つめてからスマホの画面に手を伸ばして鳴いたんです。覚えていたんです兄弟のこと。
お兄ちゃんのように慕っては、いつも後ろをついていき、小さい頃から一番仲良しだった茶白くんの写真も同じように見せました。
そしたら、何度もスマホの画面に手を伸ばして、少し鳴きながら、最後にはわたしの指を掴んでぎゅーっと握ってきました。
こんなこと、今までなかったので本当に切なくて、悲しく、てどうしようもなくて、泣いてしまいました。
こんなに涙が溢れたのは久しぶりでした。
暑い夏も寒い冬も、辛いとき苦しいとき、いつも兄弟で寄り添っていました、とA様がおっしゃっていました。
人間よりも、深くて強くて固い絆が、この子達にはあったんだろうと、わたしの家の事情でむーしか引き取ってあげられなかったこと、本当に悲しくて苦しくて、むーを撫でながら何度も謝りました。
その度にむーは、わたしの手に頭を擦り付けては指を舐めてきましたが、わたしがなんで泣いてるのかと問いかけているのか、兄弟に会わせてくれと言っていたのか、むーがなんと言っているのかがわからないことが余計悲しくて、しばらく涙が止まりませんでした。
今、茶白くんは里親さん候補が決まりそうで、近々新しいおうちで幸せに暮らせるかもしれないという状況です。
でも、女の子にはもう会えないかもしれませんが、むーにもう一度茶白くんと会わせてあげたいと、できることならこの先も茶白くんとずっと一緒に暮らさせてあげたいと、強く思ってしまいました。
むーの環境作りのために、今よりも広いお家へ引っ越そうと考えておりましたが、すぐに越せるわけではありません。
そして寒くなるこれからの季節、最優先すべきなのは茶白くんを早く暖かい場所で、お腹いっぱいご飯を食べさせてあげられる場所へ連れて行ってあげることだと思うんです。
でも、むーにとって茶白くんと一緒にいることが幸せなら、わたしの元を離れて茶白くんを引き取ってくださる方と一緒に暮らした方が、むーは毎日楽しくて、幸せな日々が送れるのではないかと思いました。
このこと、全て元親様にもお話し、元親様も悩みに悩んでくださっています。
わたしもどうしていいかわからず、昨夜からずっと悩んでおります。
今週末に、茶白くんは新しいおうちに行ってしまうかもしれません。
どうしたらよいのか、本当にわかりません。
でも、むーにとって、一番幸せな選択をしたいです。
時間がありませんが、わたしなりにもう少し考えてみます。
長文を失礼しました。
ぺったん したユーザ
ぺったん
最近のコメント