タイトルは「昭和のたからもの」
谷内六郎と言われて、ピンとこない方でも、昭和に幼少期を過ごした方ならば、週刊新潮の表紙絵のレトロな絵。で、一度は目にした事があるかもしれません。
これらの絵に、コピーライターの岩崎俊一(こちらは資生堂やサントリー、ソニーなどのコピーを創ってらした方)が、文をつけた展示だったのですが、若干の時代のずれ(おそらくは描かれたのは昭和30年代の地方の風景と思われる。)や、風景の差異がある私にも、十分に伝わるものはありました。

私は、カマドも蚊帳も実物は博物館でしか見た事はありませんが、前で見ていた老夫婦が懐かしそうに、ごはんのおコゲや薪のお風呂について話していたのが、微笑ましかったです。

そう言えば、一人暮らしを始めた時、スイカが丸ごと入る冷蔵庫が欲しかったのを思い出しました。
自分だけのスイカやメロンをまるごとひとつ食べたかった。
けれどね。
スイカが丸ごと入る冷蔵庫も手にした今。
半分に切って、スプーンで豪快にほじくるひとりじめのスイカは美味しいとは思えないのです。
三角に切り分けられたスイカを 端っこに当たりませんように…って、思いながら食べるから、スイカは美味しいのだと、最近になって気がつきました。
ですから、このコピーは、とても印象に残りました。
昭和と言う時代の 優しくてキラキラした絵を見ながら思いました。
眺めて懐かしむのは良いのです。
作品中にも、子供たちの後ろには野良犬と思われる仔犬たちが戯れていたりする物もありました。
それは、岩崎氏曰く「50年前、道路を駆け抜けていたのは子供でした。」だったから。
半世紀後の今、道路を駆け抜けているのは車です。
敷地の外で、犬を放し飼いする人もいないでしょうし、都会では野良犬も見かけません。
マンションで豆まきをすれば、階下から苦情がくるだろうし、カマドの煙だって通報されてしまうかもしれません。
時代や生活様式が変われば、変わらざる得ない物もあるのです。
猫だって、今いる子たちは平成や令和生まれです。
飼い主の頭の中だけが昭和のまま、令和の世の中を生きていくのは、猫もなかなか辛かろうと思います。
古き良き時代は、時々目を閉じて思い出すだけにして、時代に即した飼い方をしてあげてほしいものです。
野生の猫なんて、脳内の幻。

「平成生まれのあたちたちも、そう思うですよ。でち。」
さてと、もうじきクリスマスです。
二本目は、赤煉瓦倉庫のクリスマスツリー。

バスの中にもクリスマスがやって来てました。

最近のコメント