その後、びっくりするほどよく食べるようになりました。
あごが動くようになり、硬いものも食べます。お皿のものは全部平らげます。
頭全体がパンパンに腫れていたのに、ほとんど引きました。
しかし目の腫れは引きません。特に左目一帯は大きく盛り上がっています。
まぶたはふさがって開きません。

眼科の専門病院に行きました。
エコーで眼の内部を見ました。
右目は眼球が確認できましたが、左目は確認できません。
眼球が潰れてしまっている様です。カラスに突かれたのかもしれません。
痛くてたまらなかったはずです。最初の頃「痛いよー、痛いよー」と泣いていました。
麻酔も鎮痛剤もなく、抗生物質だけでした。
人間なら耐えられなかったと思います。
泣いたのは最初の数日だけ、その後はピタリと泣き止みました。強い子です。
右目のまぶたの癒着を半分ほど取ってもらいました。
眼軟膏を塗るとき、まぶたの開き具合が良くなりました。
思い切り開くと黒目のようなものが見えます。
その翌々日、黒サビが走り回っています。目が見えているようです。
前回登場したロシアンブルーの子猫に遭遇しました。
黒サビは、ロシアンブルーに飛びかかろうとしています。
更に翌々日、眼が開いているのが確認できました。良かったー。右目は無事です。

黒サビの回復力は素晴らしいです。
頭に陥没があったのに、それも無くなっていました。
頭蓋骨がこんなに早く修復されることがあるのでしょうか?獣医さんも驚いていました。
ロシアンブルーの子猫を黒サビと一緒にする時は迷いました。
ロシアンブルーは、黒サビよりも半月ほど年上です。
他の猫達に敵意をむき出しにしてたので、大丈夫だろうかと心配だったのです。
しかし意外にも、この二匹はすぐ仲良しになりました。
黒サビは負けん気が強くて、自分より大きなロシアンブルーに挑みかかります。
左目が見えないことなど、気にならない様です。
遊び疲れたら仲良くお昼寝します。

この頃、私達(私と猫たち)は引っ越しの最中でした。
山村の農家の家を買い、移住することにしたのです。
荷物が多くて、運び終えるのに1ヶ月かかりました。
写真と動画は、荷物をあらかた運び終え、猫と私が残っていた頃です。
7月31日、猫たちも移り終えました。
黒サビ、ロシアンブルー、仲良しの白キジと茶白、おとなの猫たちみんな一緒です。
それから10日程経ちました。昨日8月11日に撮った黒サビの写真です。

右目がちゃんと開いています。
可愛いでしょう?

野良猫、捨て猫は、多くのことを教えてくれます。
不幸な生き物なんかじゃない。強い生き物です。
生きる勇気を分けてくれます。
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