とうりん

山形県 50代 女性 ブロック ミュート

10代の頃、猫と暮らした経験があります。 その後、その機会がないまま過ごしてきましたが、 再び猫と暮らしたいと思い、運命の子を探していました。

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たくさんの「ありがとう」と「さよなら」を
2021年5月5日(水) 750 / 19

ひょんな事から我が家の一員になった、元迷い猫のナツ。


5月2日の未明に息を引き取りました。

私が入院する前から、状態は良くありませんでした。食欲はほとんど無く、ほぼちゅ~るしか食べない。でもその頃はまだ1日に2本から3本くらい食べていましたが、入院中には1日に1本くらいしか食べなくなったそうです。

食べなくなったため体も痩せてしまい、それで寒さを感じていたのか、ほとんどコタツの中で過ごしていたそうです。そのうちトイレに行く事もできなくなり、コタツの中でオシッコをしたため、コタツの中にトイレを置くようになりました。

それでもぐったりしていた訳でもなく、時々はコタツから出て寛ぐ事もあったようです。


外に行きたがったらしく、父が抱っこして外に連れて行く事もあり、そんな時は喜んでいたそうです。


私が退院した4月29日。
さすがにお出迎えはしてくれませんでした。
寝ていた座布団ごとコタツからひっぱり出すと、小さくなってしまったナツちゃんがいました。小さくなった体と裏腹に癌は大きくなっていて、癌からの湿潤物でしっぽや後ろ足は汚れ、正直、少し息を飲んでしまいました。
体が弱っていたせいか、私との再会を喜んでいたかどうかはわかりません。だけど「ただいま」と言いながら体を撫でると、おとなしく撫でられていてくれました。もうゴロゴロは言いませんでしたが。

その日は結構元気で、コタツから出て来て動かない後ろ足を引きずりながらあちこちに行っていました。
一生懸命、窓に向かっていたので、ナツちゃんを抱っこして窓辺まで連れて行きました。私はまだ片松葉杖の状態なので、お尻でズリズリと歩くようにして。
窓辺にはナツちゃん用にペットシーツが敷かれていました。私の入院中に窓から外を眺めたりしていたんでしょうね。ナツちゃんは猫ベッドに入ってしばらく外を眺めていました。
夕方になり寒いといけないから、とコタツの中に戻しましたが、すぐにまた出て来て、今度は玄関の方に向かって歩き出したので、父が抱っこして外に連れて行き、外の空気を楽しんだようです。
戻って来てからもまだ物足りないのか外に行きたいと戸をガリガリしていました。「 ごめんね、今日はもう駄目だよ」と私が言うとわかったのか、今度はまた窓の方へ。
もう一度、抱っこして連れて行きました。今度はもうブッコさんが猫ベッドの中にいましたが、なんと無理矢理入っていくナツちゃん!
仲良し猫団子が見られるか?とワクワク期待しましたが、ナツちゃんがあまりに無理矢理だったもので、さすがのブッコさんもちょっとおこ。ナツちゃんに猫パンチしたり首に噛みついたり。
「ああ、駄目ー。もっと優しくしてー!」とハラハラする私を尻目に、ナツちゃんは全然怯まず猫ベッドに居座り、結局ブッコさんがナツちゃんにベッドを譲りました。
足が不自由って悲しいですね。スマホを取りに行けなくてこのやり取りを写真に残せませんでした。

ナツちゃんに元気があったのはこの時まで。
次の日からは、コタツの中でずっとじっと横たわったままになってしまいました。
時々は体の向きを変えたりしていたようですが、もうコタツから出て来ませんでした。父がナツちゃんの口元までお皿を持っていき、水を飲ませたりしていました。
コタツから出て来ないので、時々半ばコタツに潜るようにしてナツちゃんに話しかけ撫でていました。

5月1日の夜。
コタツに潜りナツちゃんを撫でていると、ナツちゃんがむくりと顔を上げました。「お父さん、ナツちゃんが顔を上げたよ」と父を呼ぶと、「それじゃ、水を飲ませてけろ」と父が水を持って来てくれましたが、その時にはまた顔をおろして横たわっていました。
そこでシリンジで水を与えてみました。無理矢理下剤を飲ませられた記憶が残っているのか、最初は口を開けようとしませんでしたが、なんとかシリンジの先端を歯の間にこじ入れ少しずつゆっくりと水を流し込むと、しばらくしてから、 ごっくん、ごっくんと飲んでくれました。もう一度、シリンジを口に入れると、今度は水とわかったのか自分から口を開けて水を飲んでくれました。
そうやって2、3度水を飲みました。量にして、わずか5ccほどでした。それが死に水になりました。
その後もしばらくナツちゃんを撫でながら話しかけていました。ナツちゃんは目を開けてこちらを見ながら、静かに静かに、微かに息をしていました。もしかしたらあの時、もうナツちゃんは何も見えていなかったかもしれません。この時だったのか、それとももっと前の時だったのか、記憶が定かではありませんが、ナツちゃんが微かにゴロゴロと喉を鳴らしてくれた気がしました。

ナツちゃんがコタツの中で過ごすようになってから、ナツちゃんが寒くないようにと、夜の間もファンヒーターをつけたままにしていたそうです。ファンヒーターは3時間ごとに延長ボタンを押さないと止まってしまいます。
そこで、夜中トイレの近い父が、トイレに起きる度に延長ボタンを押していたそうです。その時にナツちゃんの様子も見たりしていたのでしょう。

5月2日の早朝。
「ナツちゃんが死んでる」という父の声で、私は飛び起きました。時計を見ると5時45分。
ナツちゃんの体はすでに硬直が始まり、硬くなっていました。ナツちゃんの目は開いたままでした。硬直が始まっていたためもう目を閉じさせることはできませんでしたが、その目は生きていた時と変わらず、綺麗な目でした。
父はナツちゃんが長く鳴いた声が聞こえた気がする、と言います。きっと一番大好きだった父にお別れの挨拶をしたのでしょう。
私の手は小さい手です。私の小さい手でも片手で首がまわるくらいナツちゃんは痩せていました。

私達はナツちゃんの最期を傍で看取ることはできませんでした。ナツちゃんは常時痛みを抱えていたと思います。それでも病気の割にはあまり苦しまず、静かに静かに逝きました。

入院する前、私はナツちゃんに「待っててね」とは言いませんでした。待っていて欲しい気持ちはもちろんありましたが、それよりも、もしナツちゃんが苦しいなら苦しい時間が長引いて欲しくないという思いが強かったからです。だから、「待っててくれたら嬉しいけど、苦しかったら我慢しなくていいんだからね」と言ったのです。

だけど、ナツちゃんは待っててくれたんだね。待っててくれて、そして元気に振る舞って、最後の思い出をくれたんだね。

私が入院している間、だんだん衰弱していくナツちゃんのお世話とブッコさんのお世話は、父にも母にも大変だったようです。入院期間が予定よりも延びたからなおさらだったでしょう。
ナツちゃんはそんな事もちゃんとわかっていて、私の退院を見届けた後、急いで旅立ったような気がします。

父が、庭からワスレナグサやヒナギク、サクラソウなどを摘んで来て可愛らしい小さな花束を作り、ナツちゃんの亡骸にお供えしてくれました。そしてカリカリとお水も供え、お線香を立てて、お経を唱えていました。
小さな花束だけでは淋しかったので、花屋に行き花を買って一緒に供えました。。ナツちゃんの黒い体に映えるような濃いピンクのカーネーションに黄色いキンギョソウ、トルコキキョウ、淡い紫色のスイートピーなど。
ナツちゃんの毛並みは艶やかな黒色でしたが、病魔に蝕まれていてもその艶は失われていませんでした。

ナツちゃんの亡骸は、1日手許に置き、翌5月3日、荼毘に伏しました。きっと今は癌で苦しんだ体を脱ぎ捨て、軽やかに空を駆け回っているでしょう。

入院する前、私がナツちゃんに何を言ったのか。それはナツちゃんに会ってから、今までの事でした。
見かけで判断してはいけない、と言いますが、どうしても人間には好みのタイプはあるもの。私の好きな猫は、ブッコさんのようなハチワレキジ白が一番。その他は黒白であれ三毛であれ、やはりハチワレがベースの猫。
それでいくとナツちゃんは私の好みから外れています。それでも私は出会って数秒でナツちゃんの虜になりました。

初めて会った時から、真っ直ぐ私を見上げて可愛い声でごはんをねだったナツちゃん。
あまりの人懐こさに驚いていると、どんどん近づいて来て私の足元でスリスリし始めました。しゃがんで撫でてみると、すぐにコロンと横になってお腹を見せて、嬉しそうにコロンコロンしていました。


ちょっとした衝撃でした。
会ったばかりの私にそこまで無防備になって。私のことを全く疑っていない。絶対にごはんをくれる、絶対にひどい事しないと信じきっている姿。
自分がこんな風に他者から絶対的に信頼されている、ということに、驚きと共に戸惑いと喜びも感じました。

実はナツちゃんには、最初、別の名前を考えていました。年の暮れにやって来たから、「暮れ」から取って「クレオ」。しかし昭和も前半生まれの両親にはカタカナの響きはお気に召さなかったようで、そこでこの人懐こさから「ナツ」と名付けたのでした。

会ったばかりの私に、ナツちゃんが無邪気にじゃれてくれるのは、本当に嬉しかった。ありがとう、ナツちゃん。

私はずっと、ネコジルシの日記を読んだり猫動画を見たりして、多頭飼いに憧れていました。でもいろんな理由から、うちではできないと諦めていました。
だけど思いがけずナツちゃんが来てくれて、諦めていた多頭飼いをすることができたよ。ありがとう。

ナツちゃん、初めて家の中に連れて来られて、ケージの中に入れられた時、怖くてオシッコを漏らしちゃったっけね。だから、家の中に慣れるのは時間がかかるかと思っていました。
でもある朝、ナツちゃんのお皿を洗って振り向いたら、すぐそこにナツちゃんがいて私を待っていたっけ。びっくりしたけど、嬉しかった。待っていてくれた事も、家の中に慣れてきた事も。

ごはんの準備をしていると、わくわくしながら、しっぽをフリフリしたりコロンコロンしたりしながら待っていたの、とっても可愛かった。その姿を見るのは嬉しかったし、楽しかった。ありがとう。

ある時から私のベッドに上がるようになって、枕元で一緒に寝んねしたよね。すごく嬉しかったよ、ありがとう。

ナツちゃんの毛は艶やかで綺麗で、撫でると柔らかくてふわふわしていました。だからナツちゃんを撫でると気持ち良くてうっとりしたよ。ナツちゃんもゴロゴロ言ったり、嬉しそうにコロンコロンしたりしてくれて、可愛くてたまらなかった。ありがとう。

ナツちゃんはどうしてもブッコさんにシャーッ!をして、それだけはちょっと困ったけれど、病気で体が辛かったからだよね。病気でなければ、きっと仲良くなれたかな。

ナツちゃんのしっぽは意外と太かった。意外と太い鍵しっぽでした。ナツちゃん、今度生まれて来る時は、このしっかりとした鍵しっぽで、癌にならない健康な体と幸せな猫生を引っかけておいでね。ナツちゃんは幸せになる権利があるよ。だって私達を幸せにしてくれたんだから。

私は、今、穏やかな気持ちでいます。
もちろん悲しい気持ちはあります。ナツちゃんを思うと、涙が流れます。でもそれは、慟哭したり胸が締め付けられたり、といった深い激しい悲しみではなくて、例えるなら、乾いた土壌にしとしとと雨が降って少しずつ水が染み透っていくような、しみじみとした悲しみです。

ナツちゃんからはたくさんの喜びと楽しい時間を貰いました。ナツちゃんをお世話できて良かった。ナツちゃんをお世話できて嬉しかった。ナツちゃん、うちに来てくれてありがとう。

ナツちゃんには、たくさんの「ありがとう」を伝えました。入院する前にも、お別れの時にも。

最後に「さよなら」を。

ナツちゃん、ありがとう。さよなら。

長文を最後まで読んでくださって、ありがとうございました。最後にナツの亡骸の写真を載せます。苦手な方はここで閉じてくださいませ。
























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